研究課題/領域番号 |
19K04187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高奈 秀匡 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (40375118)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | セルロースナノファイバー / 電場応答 / フローフォーカシング法 / 伸長流 / 配向 / 混相流 / 伸張流 / 静電配向 / 数値シミュレーション / マイクロチャネル / 繊維流動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,植物性バイオマス素材であり,かつ環境負荷の小さな循環型新素材として近年着目されているセルロースナノ繊維に対し,伸長流動場による配向に静電場配向を重畳した革新的技術を確立することを目的とするものである。微小流路でのナノ繊維静電配向メカニズムを明らかにした上で,セルロース本来の材料特性を有する強靭なセルロース単繊維を創製することを目指す。 本研究は3年間で行い,シミュレーションと実験の両面から多角的かつ統合的に研究を展開し,創製から材料特性評価までの循環型研究により多角的観点から本プロセスを最適化することで,高強度セルロース単繊維の社会実装を促進する。
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研究成果の概要 |
セルロースナノファイバー(CNF)は,優れた機械的特性を有していることから,次世代先端材料として大いに期待されている。CNFを原料とするセルロース単繊維の機械的特性において,単繊維内部のCNF配向性が大きく影響することから,単繊維の高強度化のためには,繊維内部のCNF配向制御が極めて重要となる。 そこで本研究では従来の伸長流動場を用いた配向法に交流電場による配向法を加えた,革新的なCNF配向制御法を開発することに成功した。電場・流れ場下でのCNF配向過程を解明することにより,本研究で提案する方式において,単繊維の引張強度および靭性をそれぞれ63 %および120 %向上させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンニュートラル材料であり,環境適合型材料として注目を集めるセルロースナノファイバー(CNF)に対し,交流電場と伸長流動場を組み合わせた革新的配向制御法を開発した。本手法により,従来法で不可能であったCNF配向度の飛躍的な向上に成功し,セルロース単繊維の高強度・高靭性化を実現した。本技術は,軽量・高強度というセルロースの特性を活かした新素材開発に大きく貢献するとともに,自動車部材や航空機,風車翼等へのセルロース単繊維の新たな応用展開を切り拓くものと期待される。
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