研究課題/領域番号 |
19K04194
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
太田 光浩 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (00281866)
|
研究分担者 |
岩田 修一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00293738)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 粘弾性流体 / 気液界面 / 伸長形状 / マイクロスケール構造 / HASE溶液 / 気泡上昇運動 / 液滴上昇運動 / 弾性特性 / 自己組織構造 / 粘弾性特性 / マイクロスケール / 粘弾性 / 気泡 / 液滴 |
研究開始時の研究の概要 |
アルカリ溶解性会合高分子(HASE)溶液中を気泡が上昇運動する際に特徴的な伸長形状(マクロスケール)および自己組織構造(マイクロスケール)が気液界面から形成される.本研究では,伸長形状および自己組織構造の形成過程を空間・時間的に多角的に観察し,その生成メカニズムを考察する.また,液々系(液滴運動)に研究対象を拡張し,液々界面における界面現象での特徴を明確にする. 気液系および液々系の知見から,特徴的な伸長形状および自己組織構造を誘発する要因を探究し,HASE溶液が持つ弾性効果を分子組成および分子構造と関連付け,階層スケール毎のモデル化と階層スケール間での相互の関連や繋がりに関して考察する.
|
研究成果の概要 |
アルカリ溶解会合性高分子(HASE)溶液中を上昇する気泡の気液界面に発現するマイクロ・スケール自己組織構造の生成機構が実験的に調べられた.特徴的な伸長形状とマイクロスケール構造は,HASEに添加するアルカリ物質に依存することが分かった.Na2CO3系で調整したHASE水溶液では,非常に複雑な構造が観察された.発現する伸長形状とマイクロスケール構造の形成過程については,まず気泡底部から1本の伸長形状が形成される.その伸長形状の先端から分岐構造が出現し,気泡径が大きくなるとともに,分岐構造も大きく成長する.最終的に分岐構造の大きな成長により,複数本の伸長形状とマイクロ・スケール構造が形成される.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究対象は,これまでに観察(発見)されていない極めて珍しい流体・界面現象である.気泡底部の気液界面から形成する伸張形状およびマイクロ・スケールでの自己組織構造は,従来理論では説明がつかず,新しい原理と学理が存在する.本研究は,流体工学分野で発展してきた従来の理論体系の枠組みから外れた新しい原理に基づいた現象と言え,新しい知(原理)に対して,まずは実験的にその生成機構の解明を目指し,深く探究を行った点で価値が極めて高い基礎研究であると考える.得られる成果は,流体力学分野において非常に大きいインパクトを与え,今後の産業分野への応用展開が期待できる.
|