研究課題/領域番号 |
19K04196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
小方 聡 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (50315751)
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研究分担者 |
仁科 勇太 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 研究教授 (50585940)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 熱伝達特性 / 抵抗低減 / 圧力損失 / 円管内流れ / 酸化グラフェンナノシート / 混相流 / 複雑流体 / 熱伝達 / 酸化グラフェン |
研究開始時の研究の概要 |
流れの抵抗低減効果を得れば熱伝達も同程度低減することは良く知られている.このようなトレードオフの関係にある抵抗低減と熱伝達向上を達成する物質(添加剤)は現時点では存在しない.この問題を解決するため,「グラフェン骨格に由来する優れた熱伝導性」と「高アスペクト比の薄板状」と言う2つの特性を同時に有する酸化グラフェンナノシートを用い流れの抵抗低減と熱伝達率向上を同時達成することを目的とし,その特性を実験的に明らかにするものである.
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研究成果の概要 |
省エネルギーに関連し,流動における抵抗低減効果が注目されている.しかし,低減効果を得れば熱伝達も同程度低減する.本研究では抵抗低減と熱伝達率向上を同時達成することを目的として,酸化グラフェンナノシート(GO)懸濁液の流動抵抗および熱伝達性能を実験的に明らかにしたものである.研究の結果,GO懸濁液は乱流域における抵抗減少を示すと同時に伝熱性能が向上することを明らかにした.さらに,エチレングリコール水溶液を循環系流路に適用した実験においても,GO懸濁液は同様の抵抗減少効果および熱伝達率の向上効果を示す.これらの結果は,本研究で初めて明らかにされ,工学的・工業的に意義があることと言える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乱流の抵抗低減を得ようとすれば熱伝達率も同程度低減する.しかし現時点では,これらを同時に達成する添加剤や手法は存在しない.この問題を解決するために,熱伝導性および水分散性に優れる酸化グラフェンナノシートに着目し研究を行い,熱伝達性能向上と抵抗低減を同時に達成することが可能であることを明らかにした.このようなトレードオフの関係にある物性を両立する材料は,国内外で誰も実現しておらず,ここに研究成果の学術的意義がある.また,実機の熱交換器に本材料を適用することで,その性能を向上させることも可能である.このような新しい省エネルギー手法の提案に社会的な意義がある.
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