研究課題/領域番号 |
19K04204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
谷口 茂 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 准教授 (00626880)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 衝撃波工学 / 非平衡熱・統計力学 / sub-shock / 拡張された熱力学 / 多原子分子気体 / 混合気体 / 球面衝撃波 / 円筒衝撃波 / 相似解 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、従来の理論よりも広い適用可能範囲を持つ「拡張された熱力学」理論を採用し、衝撃波の解析を行う。強い衝撃波の場合、衝撃波の解は常に連続となるわけではなく、不連続面(sub-shock)が現れることが知られている。このようなsub-shockをともなう衝撃波は、これまで十分な解析がなされてこなかった。本研究ではこれに注目して理論的・数値的に解析することにより、その性質を明らかにし、得られた知見を工学的に応用する。
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研究成果の概要 |
不連続面(sub-shock)をともなう強い衝撃波に着目し、「拡張された熱力学(ET)」理論に基いて解析を行った。 (1) 多原子分子気体中を伝播する球面・円筒衝撃波について、ET理論に基づく新たな相似解を導出した。さらに、球面・円筒衝撃波の時間発展について、強さを系統的に変化させた数値計算で性質を明らかにした。 (2) 多原子分子混合気体中を伝播する衝撃波の破面近傍の構造について、新しいsub-shock形成のシナリオを発見し、sub-shock形成のパラメータ依存性の完全な分類に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
拡張された熱力学(ET)理論に基づく解析により、レーザー照射や爆発などによって生じる球面衝撃波や円筒衝撃波について、従来のSedov-von Neumann-Taylor解を特別な場合として含むより広い理論的枠組みを提案できた。 多原子分子混合気体中のsub-shockをともなう衝撃波構造の解析においては、理論予測と実験結果の比較を行うことにより、体積粘性率や気体間の相互作用の強さを表す物性値などの測定が難しい量の正確な評価につながり、気体分子運動論や物性理論の発展にも寄与するものと期待される。
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