研究課題/領域番号 |
19K04210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金子 暁子 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40396940)
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研究分担者 |
阿部 豊 筑波大学, システム情報系, 名誉教授 (10241720)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ベンチュリ管 / 微細気泡 / 微粒化 / キャビテーション / 混相流 / ベンチュリ管式微細気泡発生装置 / 微細化 / 溶存酸素量 / マイクロバブル / 溶存ガス濃度 / 縮小拡大ノズル / 音速 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は縮小拡大管を微粒化装置として確立することにある。縮小拡大管内に気液二相流や気相単相流を流すことで、その特異な流路形状により著しいせん断流動場や超音速流動場が生じる。目指すものは、このような流動場により引き起こされる力を用いて気・液・固体を粉砕し微粒化する装置の実用化である。その実現のため、相変化を加味した縮小拡大管内の混相流動場に働く静的および動的な力の変動を定量的に解明する。 本装置の確立は、単純な管路で自在に用途に応じた微小気泡、微細粒子、微小液滴の生成が可能となり、環境問題を見据えた利活用において世界規模でのグリーンイノベーションに貢献することができる。
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研究成果の概要 |
本研究では縮小拡大管を微粒化装置として確立するために、縮小拡大管内の流動場に対する固体及び気泡の微粒化現象の解明を目的に実験的研究を実施した。その結果、固体粒子としてアロフェンを用いた結果、アロフェンは気泡崩壊位置より下流で微粒化されたことから、気泡微細化に伴って発生する圧力波がアロフェンの微粒化に寄与している可能性が示唆された。 気泡の微細化についてはボイド率の実験値と見積もり値により発生蒸気量を算出し、発生蒸気の比率が高い条件において気泡がより微細化することを明らかにした。高気相流量条件では気泡の急収縮が生じにくくなることが示唆され、気泡微細化を妨げる一因となる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりこれまで提案してきたベンチュリ管式微細気泡発生装置が気泡の微細化のみならず、固体粒子の粉砕に寄与することを示した。また、微粒化のみならず同時に発生する微細気泡との相乗効果で、微粒子を遠方場まで輸送する機能を付加するなど、工業的に多岐にわたる利用可能性を示した。気泡の微細化においては、混相流の相変化という極めて複雑な現象について解明を試み、実験的にキャビテーションが生じる可能性を示した。また、溶存ガス濃度の影響についても考察し、それぞれが発生気泡径に影響を及ぼすことを示した。これらはさらなる研究が必要ではあるものの、混相流の基礎物理の解明に資する結果である。
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