研究課題/領域番号 |
19K04211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
アズイッズ ムハンマッド 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (40611190)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 産業廃棄物系バイオマス / エネルギー高効率化 / エクセルギー回収 / プロセス統合 / プロセス設計 / ケミカルルーピング / 水素製造 / 産業廃棄物 / 発電 / システム構築 |
研究開始時の研究の概要 |
産業廃棄物は含水率の問題などのことから、これらを原料としたエネルギー生産ではエネルギー変換効率の低下などのためにプロセス全体のエネルギー収支比が小さくなり、コストが非常に高くなる。これらの課題を解決するには、それぞれの産業廃棄物からのエネルギー生産に特化した革新的なエネルギー変換技術によりエネルギー収支比を高めることが求められる。本研究では、エクセルギー回収技術およびプロセス統合技術を、黒液およびパーム椰子空果房に適用し、独創的な水素製造・発電コプロダクションシステムを構築する。これにより全プロセスにおけるエネルギー損失を最小化し、産業廃棄物からの高効率なエネルギー生産を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では、エクセルギー回収およびプロセス統合の二つの技術を同時に検討し、産業廃棄物バイオマスに特化した独創的なエネルギー変換システムを提案する。また、高効率なエネルギー変換を実現するために、三つの反応炉を持つケミカルルーピングを主な変換技術として導入する。全体のプロセスを構築し、関連する運転パラメーター等を明確にする。ケミカルルーピング反応のモデル化によって、還元・酸化反応メカニズムを明確になり、適切な運転条件が明らかになる。また、実験とモジュール化の結果を利用し、全体のプロセスを統合する。提案したシステムは約60%程度の高いエネルギー効率を実現でき、経済性の評価結果からも非常に有望である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、産業廃棄物系バイオマスのエネルギー生産とその高度利用が、経済性の観点から強く求められている。通常のバイオマスとは異なり、産業廃棄物系のバイオマスは大量かつ集約的に発生し、かつ安定供給が可能である。一方、現在のエネルギー生産プロセスはほとんどが従来型の熱回収技術によって設計されており、高効率なエネルギー変換プロセスがいまだ存在しない。そのため、本研究では高効率な変換プロセスであるケミカルルーピング技術を試験および数値シミュレーションによって解析・評価し、ケミカルルーピングによるクリーンな水素製造システムを開発する。電力だけでなく、水素に変換することで、エネルギーの貯蔵・輸送が容易となる。
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