研究課題/領域番号 |
19K04225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
武野 計二 豊田工業大学, 工学部, 教授 (70705201)
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研究分担者 |
古谷 克司 豊田工業大学, 工学部, 教授 (00238685)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 接触熱抵抗 / 球面 / 低圧力雰囲気 / 分子運動 / クヌッセン流 / 転動体 / 低圧雰囲気の伝熱 / 真空中の伝熱 / 熱抵抗 / 接触 / 真空 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,工作機械や宇宙機器における位置決め精度はサブμm以下へと要求が高まっており,転動体の熱膨張があれば精度に大きな影響を及ぼす。本研究では,先ず転動体の接触部位を想定した平面-球体間の詳細な静的要素実験を行い,接触熱抵抗と熱伝導度/表面粗さ/接触面積(荷重)の関係を記述できる伝熱モデルを構築する。次に転動体の稼働実験により,接触部位における発熱位置,速度と運用条件との関係を明らかにする。その結果,これまで精度良い予測が困難であった転動体の温度変化が予測可能になり,対策技術考案につなげることができる。
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研究成果の概要 |
弾性変形による発熱と熱移動を把握するため,平面と球面の接触部位を要素現象と捉え,温度計測と実験パラメータの関係に基づく伝熱モデルを構築し,また雰囲気圧力の影響を把握した。まず上下の端面を一定温度に制御した球体-平面間の接触熱抵抗の大気中における実験により,球体や平板内部の温度分布を計測することで接触点を通過する熱流束と接触熱抵抗を求め,熱伝導度,および接触面積の関係を記述できる伝熱モデルの構築とシミュレーションによる検証を実施した。さらに,接触加重(面圧)を変化できる真空チャンバーを作製し,雰囲気気体としてN2またはHeの圧力を変化させ,雰囲気圧力の熱抵抗に及ぼす影響について調査した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
工作機械など荷重がかかる精密回転体の軸受部分の多くは,ボールねじやベアリング構造となっているが,回転体軸受においてベアリングでの発熱と温度上昇の現象は過去より知られていたものの,近年の工作機械や宇宙機器における要求精度の向上により、ボールの温度管理技術が新たに重要視されている。本研究では,詳細な温度計測と実験パラメータ変化に基づく伝熱モデルの構築を行い,転動体の温度変化に関する予測を可能とした。また宇宙機器を想定し,雰囲気圧力を変化させ,分子流域での接触熱抵抗の貴重なデータが得られた。
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