研究課題/領域番号 |
19K04227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 宇部工業高等専門学校 |
研究代表者 |
徳永 敦士 宇部工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (20609797)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 凝縮伝熱促進 / MEMS / 滴状凝縮 / 濡れ性勾配 / 伝熱促進 / マイクロ複合伝熱面 |
研究開始時の研究の概要 |
固・液・気の三相界面においては相界面現象が熱・物質輸送機構を支配し,沸騰や凝縮などの高熱流束潜熱輸送において極めて重要な役割を演じる.申請者は,これまでに気液界面支配型の液滴を活用するため,濡れ性勾配を有するマイクロ複合伝熱面を製作している.そこでは伝熱面の微細加工により断熱的な液滴を積極的に排除し,微小液滴を活用することで凝縮伝熱の飛躍的向上を実現した.本研究では,濡れ性勾配による凝縮伝熱の更なる促進を実現し,その効果を活用したヒートパイプの製作を行う.さらにはその液滴輸送効果に着目し,燃料電池内の生成水により引き起こされる流路閉塞(プラッギング)を抑制することにより安定的発電を実現する.
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研究成果の概要 |
凝縮伝熱促進実現のために濡れ性勾配を有する複合伝熱面を作成し,その凝縮伝熱促進効果について実験検証を行った.濡れ性勾配とは,疎水面と親水面の面積比を徐々に変化させることによって液滴前後に接触角が生じるため,その駆動力によって液滴を輸送できる構造のことである.この構造によって,滴状凝縮の高い熱輸送特性を活かすとともに,液滴を積極的に離脱させることで凝縮伝熱促進を実現する.研究実施期間において,濡れ性勾配の最適構造を検討するとともに,周期的配置による伝熱促進効果について検討した.その結果,伝熱促進を実現できたものの未だ最適な形状については検討すべき課題である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
濡れ性勾配を有する複合伝熱面を活用した凝縮伝熱促進に取り組んでいる.この伝熱面によって液滴を輸送することが可能であり,また微小な液滴を活用した伝熱促進を実現した.本研究成果はデバイスへの応用展開が期待でき,例えばヒートパイプなどへの活用が考えられる.凝縮伝熱促進によってヒートパイプなどの性能の向上が達成されれば,スマートフォンやパソコンの小型化・高性能化を実現できるなど産業界への貢献度は極めて高いものである.
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