研究課題/領域番号 |
19K04231
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
中村 雅英 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (60172441)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 相変化 / 自然対流 / エネルギー貯蔵 / 融解 / 物質移動 / 複合対流 / 流れの可視化 / 可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
氷層の融解は,エネルギー貯蔵などと関連しており,近年新たな展開を迎えている。実用上この問題において最も重要となるものは,水中に溶解している物質の種類や濃度と融解量との関係を予測する方法と思われるが,これに関する研究は意外なほど少ない。以上の理由から今回の研究では,申請者が以前提案した式を拡張し,より適用範囲が広くかつ信頼度の高い簡易な融解量予測式を導くことを目的としている。そのために,様々な物質を用いた場合に対して,融解面近傍での流れ場の可視化も行い,その特徴を把握し予測式に反映させることにより,予測式の信頼度をさらに高めることも行う。
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研究成果の概要 |
低凝固点水溶液中の融解はエネルギー貯蔵とも関連する重要な問題である.本研究では,Stokes-Einsteinの式とその補正式,さらにサスペンションの粘性に対する式から拡散係数を予測し,融解量予測式を導いた.次に,水平氷板の融解実験を行い,両者を比較した.その結果,今回の予測式が含む定数を調節すると,溶質が塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムの場合には実験との一致が良くなるが,溶質が塩化ナトリウムの場合には一致が良くならないことが示された.さらに融解面近傍の流れを可視化し,溶質が塩化ナトリウム場合には,水中の自然対流が長時間維持されるというやや特異な性質を有することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
相変化はエネルギー貯蔵の面からも注目されている。本研究は、相変化を理解するための重要な基礎となるものであるため、今後新たなエネルギー貯蔵方法を開発するための基礎として重要な役割を演ずる可能性がある。そのため社会的な意義がある。また本研究から、溶質の種類が融解に与える影響について興味深い知見が得られたことは重要で、このことは学術的な意義があるものと思われる。
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