研究課題/領域番号 |
19K04234
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
|
研究機関 | 立命館大学 (2021) 東京工業大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
渡部 弘達 立命館大学, 理工学部, 准教授 (40551825)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 燃料電池 / 化学反応 / 観察 / DCFC |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,炭素マーカーによるダイレクトカーボン燃料電池(DCFC)の反応サイトの観察を通して,反応サイトの高密度化を実現する燃料極構造を提案し,DCFCの高出力化を実現する.まず,固体酸化物形燃料電池(SOFC)と溶融炭酸塩を組み合わせたハイブリッドDCFCを開発し,Ni/YSZ燃料極内部にチャーと炭酸塩を分散させ,燃料極内におけるチャーの分散が出力特性に与える影響を明らかにする.さらに,炭素をマーカーとして,燃料極内部における反応サイトを観察する.その知見に基づいて,反応サイトを高密度化できる燃料極構造を提案し,DCFCの出力向上を実現する.
|
研究成果の概要 |
本研究では,ダイレクトカーボン燃料電池(DCFC)の燃料であるチャーが観察可能であり,反応サイトのマーカーとして機能する点に着眼し,DCFCの発電メカニズムを明らかにした.発電後の活性炭/溶融炭酸塩の充填層の画像解析から,炭素と電極の接触面積の増加により,出力が向上することが明らかになった.また,固体酸化物型燃料電池をベースにしたDCFCの研究に取り組み,Ni/YSZ燃料極内部における固体炭素の配置が発電性能に影響することを示した.さらに,反応サイトとなるNi/YSZ燃料極界面で起きている原子スケール現象を第一原理計算から捉え,電極構造から発電性能向上に向けた知見を創出する基盤を構築した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体燃料であるチャーを直接燃料とできるDCFCの発電メカニズムは十分に明らかにされておらず,電極設計指針が確立されていない状況にある.本研究で得られた成果はDCFCの電極設計指針を与える知見であり,燃料電池の可能性を拡げるとともに,石炭やバイオマスといった固体燃料のエネルギー転換の高性能化に資することが期待される.
|