研究課題/領域番号 |
19K04236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
桑原 不二朗 静岡大学, 工学部, 教授 (70215119)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多孔質体 / タンクモデル / ヒートアイランド現象 / 透過率 / 非定常 / 気象予測 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの土壌雨量指数に用いられる「タンクモデル」は,時間的不連続性の問題や,土壌流出による土壌内部構造の変化を考慮せず,被害の危険性を十分表現しているとは言えない.大量の降水があった数日後の土壌状況の予測には,土壌内の水分量を計算するとともに,土壌成分の流出による一時的な土壌強度低下などが考えられ,その危険性を指標が正確に表現している状況にない.多孔質体概念の同友により,土壌の流出や,内部構造による流出速度の影響を加味した土壌内浸透モデルの構築により,適切な防災情報提供を目指す.
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研究成果の概要 |
ヒートアイランド現象に伴う局所的集中豪雨の予測,土壌内の地下水移動の予測を目的とし,数値シミュレーション及びタンクモデル構築に向けた実験を実施した.ヒートアイランド現象を起こす都市部の存在は,局地的前線を都市部の少し山側にとどめ,比較的長い時間に集中的な降水が発生し危険が強まることが判明した.また,タンク内に多孔質体を入れることで地下構造の特徴である気孔率や透過率が導入可能な新たなモデルに基づく多層のタンク内流動の非定常挙動が明らかになった.多孔質体を用いた4段タンクの非定常水流動の実験より,タンクモデルへの多孔質体導入に向け含水性能を示す指標が必要であることが判明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
局地的集中豪雨の予測とそれに伴う土砂災害の減災に向けて,都市部山側に発生する局地的前線の発生メカニズムにおいて,都市部でのヒートアイランド現象が関与していることが示されたことにより,都市部でのヒートアイランド現象緩和の必要性が示された.また,豪雨に伴う土壌内の水分挙動の予測においては,土壌の透過性などの変化に追従するモデルの提案が必要であり,そのため土壌の含水性を示す指標を導入することで,水害の予測精度向上が目指せることを示した.
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