研究課題/領域番号 |
19K04246
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
平沢 太郎 中部大学, 工学部, 教授 (30350987)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 粒子の加熱時間の制御方法 / 粒子の加熱温度の制御方法 / 粒子の加熱雰囲気の制御方法 / 移流と拡散の効果 / 温度分布の制御方法 / 粒子加熱の制御方法 / 濃度分布の制御方法 / 雰囲気濃度の制御方法 / 酸化剤流条件の効果 / 濃度分布計測 / 速度分布計測 / 加熱時間 / 加熱ガス組成 / 酸化剤噴流の効果 / 高温・長時間加熱 / 難融解物の融解 / 超高温 / 粒子の球状化 / 火炎合成反応場の制御範囲の拡大 / 加熱温度の上昇 / 加熱時間の増加 / 還元剤濃度の増加 / 火炎合成 / 低ペクレ数 / 微小拡散火炎群 |
研究開始時の研究の概要 |
マイクロバーナにより形成される微小拡散火炎では,通常のバーナで形成される火炎に比べ対流の影響が小さく,分子拡散や熱伝導の効果が大きい.このような状態を,ペクレ数という無次元数を用いることで「低ペクレ数場」と定義することができる.この低ペクレ数場は,従来実現できなかった反応条件を火炎合成法にもたらす.低ペクレ数場と拡散火炎群を組合せたとき,火炎内の滞留時間(加熱時間)の長期化や加熱温度の高温化が可能になる.従来のいずれの手法でも不可能であった反応条件での合成は,革新的な新材料の合成への道を開く.そこで本研究は,低ペクレ数場という新たな火炎合成基盤を創成する.
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研究成果の概要 |
通常のバーナで形成される火炎に比べ対流の影響が小さく、分子拡散や熱拡散の効果が大きい低ペクレ数場の火炎合成は,微小拡散火炎群中に反応物粒子を酸化剤気流に乗せて供給することによって実現される.本研究では,粒子の加熱時間と加熱温度,加熱雰囲気が変化するメカニズムとその制御方法について,実験および数値解析により検討を加えた.その成果の一例では,高温で長時間加熱し,溶融や反応を促進するには,酸化剤の酸素濃度を増加させ,酸化剤流量を低減し,燃料流量を増加させ,発熱量や火炎温度の高い燃料を用いることなどで可能となることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
予混合火炎を用いた従来の火炎合成では,加熱温度と加熱時間,加熱雰囲気を独立して制御することは困難で,制御範囲も狭いなどの大きな制約がある.微小拡散火炎群中に反応物粒子を酸化剤気流に乗せて供給する本研究の低ペクレ数場の火炎合成では,その制約から解かれ,高温短時間,高温長時間,低温長時間の加熱など制御と,その制御範囲を広げて酸化・還元反応や,融解をより進展させることが可能となり,火炎合成による材料合成の発展性を見いだすことができた.また学術的には,低ペクレ数場において,移流と拡散の効果が火炎面の形成にどのように現れるかについて明らかにし,低ペクレ数燃焼反応場の理解の進展に寄与した.
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