研究課題/領域番号 |
19K04250
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 日本大学 (2021) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2019-2020) |
研究代表者 |
高橋 栄一 日本大学, 生産工学部, 教授 (90357369)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 着火 / レーザーブレイクダウン / アブレーション / 誘起流動 / 点火 / レーザー固体相互作用 / レーザー点火 / 希薄燃焼 |
研究開始時の研究の概要 |
近年注目されている希薄燃焼や高乱流下などの状況において着火に用いるエネルギーは極めて大きくなり,放電によって加熱された電極そのものの気化,プラズマ化は無視できない状況にある.高温になった金属等の着火への影響について明らかにするため,パルスレーザーを固体表面に照射してその着火機構を調べる.レーザー光は短時間に加熱が完了するため,時間・空間的にそれぞれのプロセスを分離して評価することが可能となる.レーザー波長,ターゲット材料,照射配置などの,化学発光やシュリーレン計測等の時間・空間情報,発光スペクトル計測に対する依存性を通じて,何が着火をもたらしているのかを明らかにする.
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研究成果の概要 |
パルスレーザー光を固体表面付近で集光すると,気体中で集光した場合よりも著しく低いエネルギーで予混合気を着火できることが知られていたが,そのメカニズムは良くわかっていなかった.本研究ではそれを明らかにするために,レーザー集光点とターゲット間隔,およびターゲット表面とレーザー入射角度が着火に与える影響を,集光レーザービームの特性評価に基づく照射エネルギー密度,および着火の初期火炎をシュリーレン計測を行うことによる可視化によって調べた.その結果,着火はレーザーブレイクダウンプラズマが誘起する流体運動とターゲット材料のアブレーションによる複合現象であることが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内燃機関の着火方法を従来の方法から,レーザーを用いる着火にすることによって,希薄,且つ高圧な混合気の着火を可能とすることで熱効率を高め,CO2排出量を削減することができる.本研究によって,その着火に必要なレーザーエネルギーを抑制する方法や条件が明らかになったことから,レーザーによる多点着火などの新たな燃焼方法の可能性への展開が期待できる.また,近年の高エネルギー放電を希薄混合気への着火に用いる取り組みにおいても,電極に短時間にエネルギーが付与される状況は本研究で検証した条件と近く,電極材料のアブレーション効果は今後の着火研究に対して重要な知見を与える.
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