研究課題/領域番号 |
19K04298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
荒木 望 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (10453151)
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研究分担者 |
中谷 真太朗 鳥取大学, 工学研究科, 講師 (10781700)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ブレイン・コンピュータ・インタフェース / 視覚誘発電位 / 視交叉 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚刺激型ブレイン・コンピュータ・インタフェースは,使用環境や使用者の差異に対する頑健性が高いというメリットを有しており,実用的な脳波利用インタフェースを構築する一つの解となり得る.しかしながら,ディスプレイのハードウェア上の制約や視覚刺激に対する光過敏性発作誘発の危険性から利用できる刺激周波数が限られており,情報伝達効率が悪いという欠点がある. この問題点に対し本研究課題では,視交叉と呼ばれるヒトの視神経に関する特徴を積極的に利用し,左右視野に異なる視覚刺激を与えることで情報伝達効率を向上させる「ヒトの視交叉を利用した視覚刺激型ブレイン・コンピュータ・インタフェースの構築」を目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では,一定周期の点滅刺激を注視した際に現れる脳波を用いたブレイン・コンピュータ・インタフェースを高度化するため,ヒトの視交叉の構造により現れる脳波の強度分布を利用した新しい手法について検討を行った. その結果,視点に対して点滅刺激を行う位置を変化させることで後頭部の視覚野における脳波の強度分布が変化することを確認し,この分布を利用した新たなインタフェースを提案した.このインタフェースでは点滅周期の異なる2つのパターンを画面上に配置することで,水平軸上に配置した7つの注視点のうち,どこに注目しているかを 90% 程度の精度で分類することが可能であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では視覚刺激型のブレイン・コンピュータ・インタフェースについて研究を行い,ヒトの視神経の特性である視交叉によって生じる脳波の強度分布を利用することで,少ない刺激パターン数で多くの注視点を分類できる可能性を示した.このような脳波利用インタフェースはメニュー選択や機器操作を非接触で行えるデバイスとして,福祉関連やゲームなどのエンターテインメント分野でも利用が期待されているものである.今回の結果は今後の脳波利用機器の実用化に資するものであると考えられる.
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