研究課題/領域番号 |
19K04299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
林 隆三 東京理科大学, 工学部機械工学科, 准教授 (80505868)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 交通機械制御 / 自動車 / 予防安全 / 自動運転 / 自動走行 / 自動車工学 / 機械力学・制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,狭小な道路における自動運転知能としての活用を念頭に,狭小道路におけるハンドルの切り返しを含む右左折走行を適切に実現できる経路生成アルゴリズムの構築を目的とする. 通路幅や道路の交差角など,走行可能領域の認識結果に基づき,探索的・確率的な手法ではなく車両運動幾何学に基づく車両の軌跡の定式化により,必要な切り返しの回数や最適な操舵パターンを確定的に算出する手法を開発する.
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研究成果の概要 |
本研究では,狭隘な生活道路における自動車の運転に際して難しい課題の一つであるとされている,ハンドルの切り返しを要する道路右左折時の走行経路計画手法の検討を行った.極低速において車両は前進時と後退時で同じ軌跡となることに着目し,後退で出口側から入口側に向かうように軌跡を計算していくことで,必要な切り返し回数と走行経路が同時に求まるような計算手法を開発した.開発した手法の有効性について数値シミュレーションによる検証を行い,その結果,理論に誤りがないことや,本手法の適用可能範囲などが明らかとなった.さらに,一人乗り電気自動車による自動運転実験により,実車での実現が可能であることも示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の経路計画手法は車両が切り返しを行うことを想定しておらず,そのため,狭隘な環境では経路計画が不可能な場面も多く存在した.本研究は,複数回の切り返しを活用することで,従来の手法では不可能な環境でも経路を算出することを可能としたことから,経路計画問題に対しその解法の幅を広げたという点で学術的意義がある.また,現状の自動運転は,高速道路など,道路幅に余裕のある状況に限定されているが,本研究は日本特有の狭隘な道路環境での自動運転を可能にするものであることから,より多くの人々に対して出発地から目的地までの完全自動運転を提供でき,社会全体としての移動コストを大幅に低減できるという社会的意義がある.
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