研究課題/領域番号 |
19K04306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
程島 竜一 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10432006)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | トビヘビ / 滑空メカニズム / バイオミメティクス / ヘビ型ロボット / 機構設計 / 滑空運動制御 / 滑空技術の工学応用 / 滑空性能 / 離陸技術 / 操舵技術 / システム統合 / 滑空実験 / 動的滑空運動 / 生物規範型ロボット / バイオメカニクス |
研究開始時の研究の概要 |
トビヘビの滑空運動に関する全体像をシステム論的に理解することを目標に,(1)数理モデリングと解析,(2)動力学シミュレーション,(3)ロボット開発と実験,(4)生体データとの比較,を実施し多角的な研究アプローチを相補的に進めることで,トビヘビの滑空メカニズムにおける力学構造を明らかにし,その滑空原理を工学へ応用することを研究目的とする.そして,2019年度は,生体トビヘビの滑空メカニズムの解明と機械モデルの制御則の構築,2020年度は,滑空の力学原理を応用した滑空ヘビ型ロボットの開発,2021年度は,生体トビヘビとの滑空性能の比較および発展的な滑空技術の確立を順に行うことで研究を進めていく計画である.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,トビヘビの滑空メカニズムの解明とその滑空原理の工学的応用を目指して,4つのテーマを実施した.具体的には,1. 数理モデルによるヘビの主要な滑空動作に関する力学特性の解明,2.ロボットに適した滑空時の制御則の構築,3.トビヘビを規範とした軽量滑空ヘビ型ロボットの開発,4. 滑空性能の妥当性の検証およびトビヘビの滑空技術による新たな滑空技術の確立,である.これらの結果から,ある速度以上での蛇行運動により滑空効果がロボットに発現し,蛇行振幅や姿勢変化などがトビヘビと同様の傾向を持つことが明らかになった.これらの研究成果はROBOMECH等で発表され新聞などメディアでも取り上げられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の滑空を行う生物は左右対称の翼を用いて飛行中に滑空形態を変更しない静的滑空を行うが,トビヘビは紐状である身体を蛇行させ形態を積極的に変更させて翼の機能を果たす動的滑空を行うため,トビヘビの滑空技術は従来の翼による滑空技術とは一線を画す革新的な技術である.トビヘビの滑空技術の核となる蛇行運動をモデル化して解析し滑空ヘビ型ロボットの制御法の基礎を構築しただけでなく,生物学におけるトビヘビの研究においても工学的なアプローチから議論を深めることができた.また,トビヘビの滑空に関する技術を工学的に応用することにより,新たな滑空移動体のための離陸技術や操舵技術を検討することができた.
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