研究課題/領域番号 |
19K04317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
柴田 瑞穂 近畿大学, 工学部, 准教授 (70454519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 多関節ロボット / 薄型柔軟素材 / 摺動特性 / パッキング |
研究開始時の研究の概要 |
本申請課題では,薄型柔軟素材で被覆された多関節ロボットの設計論を確立するために,以下の事項を検討する. ・平成31年度/令和1年度:ロボットと被覆素材との摺動特性の解明 ・令和2年度:被覆素材と物体との摺動特性の解明 ・令和3年度:実ロボットへの適用/性能評価 ロボットと被覆した素材との摺動特性の評価するために,力学モデルを構築する.本研究では,真空包装技術を利用することで,シリアルリンクロボットを樹脂フィルムで被覆する.封入する液量がロボットの運動性能に影響を与えていることをモデルと実機実験から検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,薄型柔軟素材で被覆されたシリアルリンクロボットの力学特性について検討した.本機構は,能動回転関節を樹脂袋に入れ,真空包装技術を利用することで被覆しており,この手法をロボットパッキング法と呼んでいる.構築した力学モデルより,被覆した薄型柔軟素材とリンクの間に滑りがない場合,リンクを回転させるために必要なトルクは,薄型柔軟素材を伸ばすために必要なトルクが主となることが明らかになった.また,被覆した薄型柔軟素材とリンクの間に滑りがある場合,リンクを回転させるために必要なトルクは,摩擦係数に依存することが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品・服飾・リネンサプライなどの生活用品を扱う工業においては,扱う物体の多くが水分を含み不定形であり,扱う際に汚れが付着してはいけないという制約がある.この背景から,生活用品をハンドリングする分野では産業用ロボットの導入が進んでいない.人の作業に倣い,ロボットにもゴムや樹脂フィルムなどの薄型柔軟素材を被覆することで作業が可能になると考えられるが,ロボットと被覆した薄型柔軟素材は摺動すべきかなど,その力学構造は未知の部分が多く,設計論が確立していなかった.本研究で得られた知見は,多関節ロボットへの薄型柔軟素材の被覆方法確立の礎となる.
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