研究課題/領域番号 |
19K04329
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
|
研究機関 | 放送大学 (2021-2023) 長崎大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山下 敬彦 放送大学, 長崎学習センター, 特任教授 (50182499)
|
研究分担者 |
古里 友宏 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (70734002)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 汚損沿面放電 / 水溶液 / 抵抗率 / 接触面積 / 電流密度 / 二次電子放出係数 / 放電維持機構 / 電極降下 / 導電率 / pH / 水上放電 / 放電モデル |
研究開始時の研究の概要 |
がいしなどの外部絶縁物上で起こる汚損沿面放電や水処理に用いられる水上放電などは金属電極間に水溶液が存在するので,少なくとも片方の電極が水溶液の場合の放電である。このような放電は,複雑な様相を呈するため,これまで十分には明らかにされてこなかった。また,分野毎に取り扱いが異なり,実験条件等が一致しないため,汚損沿面放電と水上放電の研究成果を相互に活用できない。本研究課題では,それらの研究成果の相互利用を可能にするための補完的な実験を実施するとともに,研究代表者がこれまでに蓄積してきた研究成果を基に,このような放電の動的モデルを提案し,その検証を行う。
|
研究成果の概要 |
水面における沿面放電の進展モデルを開発した。電圧・電流波形は,放電接触面積の増加に伴って水の抵抗が減少すると仮定した二重の指数関数を用いて計算した。所定の電位を有する導電性ディスクを使用して放電接触領域をモデル化し,ディスク半径の時間的変化を議論した。初期の放電接触面積を決定するために,針と水の間のギャップにおける静電場の計算を実行した。沿面方向の接触面積の拡大は,導電性ディスクの端での電界によって評価した。放電進展速度は印加電圧とともに増加した。また,最大接触半径は,水の導電率が低下するにつれて増加した。接触面積の拡大に関するシミュレーション結果は,これまでの放電進展の観察結果と一致した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
汚損沿面放電の進展特性や水上放電の電圧電流特性などをシミュレーションによって求めることができるので,これまで主に実験を通して行われてきたがいしの耐汚損設計・評価,ポリマーがいしの劣化評価,水処理装置の設計や運転制御などに利用可能である。また,分野毎に取り扱いが異なる汚損沿面放電と水上放電の研究成果を相互に活用できる。
|