研究課題/領域番号 |
19K04346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
河辺 賢一 東京工業大学, 工学院, 助教 (60634061)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 電力システム / 再生可能エネルギー / スマートインバータ / 広域制御 / 安定化制御 |
研究開始時の研究の概要 |
送電線への雷撃などの事故時には,発電機群の同期外れ現象などによって停電にいたる場合があります。電力システムの運用では,これらに対する安定性を維持することも必要不可欠です。再生可能エネルギー(再エネ)の連系に伴い,これらの安定性が損なわれることが指摘されており,その対策が必要です。 そこで本研究では,高速計算機によるオンライン演算技術や,広域間の高速情報通信技術などの新技術によって,再エネのインバータ群を広域制御することを提案し,電力システムの安定化に寄与する新たな制御理論の開発に取り組みます。
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研究成果の概要 |
将来の電力系統では,太陽光発電などの出力予測が難しい再生可能エネルギー(再エネ)が大量導入されることで電力系統の運用状態の事前把握が難しくなり,既存の安定化技術だけでは発電機群の安定性を維持できなくなり,停電リスクの増加が懸念される。本研究では,近年技術開発が進んでいるリアルタイムの系統情報計測技術や広域間の高速情報通信技術により,インバータで連系された再エネの出力を広域的かつ高速に制御することで,再エネの不確実性にも対応可能な新たな電力系統安定化システムを提案し,システム構築の核となる安定化制御理論を開発した。また,提案理論の有効性を計算機シミュレーションにより明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電力系統における発電機群の安定性は,これまでインバータによる安定化の対象とされてこなかった。本研究では,インバータの高速な応答性を鑑み,制御システム次第では十分にその安定化が可能であることに着目し、これまでインバータの機能開発の分野において研究対象とされてこなかった発電機群の安定性向上理論を提案した。提案理論において,インバータの制御に広域リアルタイム計測技術や高速情報通信網などの新技術を適用するという発想にも,本研究の独自性がある。提案理論は,状態変化しやすい将来の電力系統に適用可能な電力系統安定化システムの構築に寄与しうる。
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