研究課題/領域番号 |
19K04354
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
村松 和弘 佐賀大学, 理工学部, 教授 (30263627)
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研究分担者 |
高 炎輝 大分大学, 理工学部, 准教授 (40586286)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 圧粉磁芯 / 磁界解析 / 均質化手法 / 鉄損 / 異常渦電流損 / リアクトル / インダクタンス / 異方性 / 渦電流損 / 損失 / 磁区 / 高周波 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,CO2削減のため,パワー半導体デバイスを用いるインバータ電源などの制御装置が普及している.今後,これらの装置では,GaNなど新しい半導体の実用化と装置全体の小形化のため100 kHz~数MHzへの高周波化が進み,これに対応できる金属系磁性材料を用いた高周波用小形リアクトルの開発が急務となっている. 本研究では,高周波用金属系磁性材料である圧粉磁芯に着目し,「粒子の非線形磁気特性・渦電流・ばらつきを考慮した圧粉磁芯の磁界解析法」を開発するとともに,インバータ電源用小形リアクトルを設計・開発し,従来のフェライト磁芯を用いたリアクトルと大きさ,損失などを比較することにより,有用性を示す.
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研究成果の概要 |
本研究では,高周波用金属磁性材料である圧粉磁芯の均質化手法を開発し,高周波用リアクトルの最適設計を行った.(1)渦電流損失計算法に関して,古典渦電流損のみでなく,異常渦電流損も考慮し,さらに,粒子,ギャップ,磁区幅と方向のばらつきまで考慮する方法を提案し,実測値を再現した. (2)インダクタンス計算法に関して,圧粉磁芯の圧縮成形の粒子の変形による異方性を粒子モデルで表現する方法を提案し,実測値を再現した.また,脚の圧粉磁芯を,磁気特性が悪い圧縮方向を磁路に向けた方が増分インダクタの特性が良くなることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鋼板が規則正しく積み上げられた積層鉄芯の均質化手法とは異なり,粒子及びギャップにばらつきがある圧粉磁芯の均質化手法では,これらのばらつきにより,磁芯内の磁束分布が不均一となり,この不均一性を考慮しないと渦電流損失などの磁気特性を表現できないことを示した学術的意義は高い.また,そのばらつきが渦電流損の増加に及ぼす影響,圧縮成形がインダクタンスに及ぼす影響を示した社会的意義は大きい.
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