研究課題/領域番号 |
19K04379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
伊藤 登 東邦大学, 理学部, 教授 (00237041)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 通信システム / 位相特性 / 線形位相 / 非線形位相 / 位相補償 / 通信信号 / 位相補償器 / 2次錐計画 / 波形歪み / 2段階最小化 / 通信波形 / 全域通過 / 縦続型 / 波形伝送 / 安定余裕 / 可変位相補償器 / 安定性 / 安定余裕度 |
研究開始時の研究の概要 |
ディジタル通信において、通信路の非線形位相特性が伝送波形歪みをもたらし、伝送波形の忠実度を損ない、ディジタル通信の品質を著しく劣化させる。この波形歪みを解消するため、本研究では、申請者が提案した全域通過可変位相補償器(variable-phase compensator: VPC)を更に発展させ、高次VPCに一定の安定余裕を持たせる高次・高安定・全域通過VPCの最適設計法を開発し、高精度位相補償を実現する。本研究では、まず安定余裕三角形の新しい導出法を開発する。次に、この安定余裕三角形を低次と高次VPCの最適設計に応用し、高安定全域通過VPCの最適設計法を開発し、高精度位相補償を実現する。
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研究成果の概要 |
非線形位相特性をもつディジタル通信路は伝送信号の波形を変形させ、通信品質の劣化を招く。本研究では、伝送信号の波形歪を回避するため、全域通過型位相補償器を設計し、設計した位相補償器を通信路に接続し、通信路の非線形位相補償を施して伝送信号の波形歪を回避する。本研究の第1段階では、まず全域通過型位相補償器の設計に不可欠な位相誤差関数と周波数応答誤差関数を導出した。次に、導出した誤差関数を最小化するため、様々な最小化手法を開発し、誤差関数の最小化を行い、位相補償器の最適設計を行った。また、位相補償器の安定性を強化するため、一般化安定三角形の安定条件を適用し、高安定な縦続型位相補償器の最適設計を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通信システムと信号処理システムは線形位相システムと非線形位相システムに分類されるが、非線形位相システムは信号波形を変形させ、信号処理後または信号伝送後の信号波形を変形させてしまう。このような波形歪問題は波形保持が重要な応用では避けなければならない。本研究では、波形歪問題を解決するため、全域通過型位相補償器というディジタルシステムの最適設計を行い、得られた位相補償器を非線形位相システムに接続し、システム全体の位相特性をほぼ線形位相に補償することにより、信号の波形歪問題を解決し、高品質波形伝送を実現した。
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