研究課題/領域番号 |
19K04392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岡田 啓 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (50324463)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大規模災害 / 臨時無線ネットワーク / ドローン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では大規模災害時における臨時通信システムとして,ドローンを用いて上空に無線ネットワークを構築することを検討する.上空にネットワークを構築することで,ドローン間やドローンと地上ユーザ端末間の見通しを確保し,無線通信路の安定化を図ることができる.しかし,大規模災害時には十分な台数のドローンを確保できず,そのことが遅延時間の増加につながるなど,いくつかの課題がある.そこで本研究では,(i)飛行パターンの検討,(ii)バッテリ切れによるドローンの離脱の考慮,(iii)ドローンの飛行に伴う機体の傾きによる通信路への影響の考慮に取り組むことで,情報伝送の低遅延化を図ることを目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では大規模災害時における臨時通信システムとして,ドローンを用いて臨時無線ネットワークを構築することを目指す.本システムにおいて,より少ないドローンによる情報伝送の低遅延化を図ることを目的とする.これを達成するために,(1)低遅延化を図るための飛行パターン,(2)バッテリ切れによるドローンの離脱が遅延特性に与える影響,(3)ドローンが飛行することによる機体の傾きが通信路に与える影響という三つの課題について検討した.飛行パターンとして反発飛行と共用飛行経路を導入することで,ドローンを用いた大規模災害時臨時無線ネットワークにおける情報伝送の低遅延化を達成することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではドローンの飛行パターンとして反発飛行と共用飛行経路を導入することで情報伝送の低遅延化を図る.どちらの飛行パターンも簡易な操作で実現できるものである.反発飛行ではランダムな移動を保ちつつ,通信範囲の重なりを避け,ドローンを被災地域全体に均一に飛ばすことができる.共用飛行経路により,情報を一旦集約することができ,送信元から宛先への情報伝送の高効率化を図ることができる.これらの点に本研究の創造性がある.さらに,バッテリ切れによるドローンの離脱や,飛行による機体の傾きを考慮することはドローンを用いるために生じる独特な課題であり,ここに本研究の学術的意義がある.
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