研究課題/領域番号 |
19K04394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
藤坂 尚登 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (30305784)
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研究分担者 |
桑田 精一 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (80275403)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 通信システム / 量子力学系 / 数理モデル / 量子ドット結合系 / テラヘルツ波 / 量子井戸 / 非線形確率微分方程式 / 無線通信 |
研究開始時の研究の概要 |
テラヘルツ(THz)帯域無線通信技術に関する研究の大半は従来の高周波回路技術をTHz帯域に超高周波化するものである.本研究は,高周波回路技術ではなく量子力学的現象に基づく高速かつ小型・低電力なTHz帯無線通信系を構成するための礎を,次の2項目を達成することによって築くものである. (1)コンピュータシミュレーションに適した量子的通信系の数学モデルを構築する (2)このモデルを用いたシミュレーションにより量子的通信系およびそれに適した時空符号化・復号化方式を確立する
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研究成果の概要 |
時空間コーディングによる高速テラへルツ(THz)帯通信系を高周波技術の延長線上ではなく量子力学系を応用して実現できるかの可能性を検討する.検討のためのシミュレーションに必要な量子系の数理モデルを確率過程量子化を発展させて構築した.このモデルを用いたシミュレーションとシンボル列誤り訂正の検討により,G a Asやナノカーボン材料からなる円環状に配置された量子ドットを用いて,拡大体LDPC符号列を直交振幅変調した信号に異なる軌道角運動量を与えて多重化したTHz通信システムを実現できる可能性があることを示唆した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スマート社会に不可欠なデジタル無縁通信はミリ波やテラへルツ(THz)波の帯域にまで拡大されようとしている.また,スマート機器やIoT機器に内蔵される無縁通信モジュールの小型化や省電力化が求められている.これを達成するためには,従来の高周波技術の延長線上ではなく量子力学系を応用したTHz帯送受信系を検討することが重要となる.本研究は,独自の数理モデルを用いたコンピュータシミュレーションにより,100G bpsに迫るTHz帯域近接通信の可能性を示唆した.
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