研究課題/領域番号 |
19K04409
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
村田 頼信 和歌山大学, システム工学部, 教授 (50283958)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 超音波 / 流量計速 / パルスドップラ / 符号化開口 / 高分子圧電材料 / 超音波撮像 / 流速計測 / 高分子圧電フィルム / 流速分布 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究で提案する技術の特徴は,①高分子圧電膜を用いることで軟質チューブの管壁に沿って密着できる柔軟な超音波素子を開発すること,②符号化開口超音波探触子により,単一の超音波素子であっても走査せずに流速分布を計測することである.これにより,一般的なセラミック系超音波素子に比べ,より効率的な軟質チューブ内への超音波の入射が可能になるだけでなく,符号化開口が有する優れた空間選択特性を利用することでチューブ内の高分解能なパルスドップラ流速分布計測が可能となる.
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研究成果の概要 |
小径プラスチック製チューブ内の液体流速分布を測定するために,高分子圧電膜を用いてチューブの側面に直接設置可能な曲面開口を持つM系列符号化積層探触子の開発を行った.この探触子をパルスドップラ法と組み合わせることで,点物体の位置検出と移動速度が測定可能なことを実証した. 一方で,同じく高分子圧電膜を用いたM系列符号化リニアアレイ探触子を開発し,管内を流れる気泡分布の可視化について検討を行った.チューブ断面の超音波撮像を想定して,円形撮像領域の円周に探触子を曲げて配置して点物体の撮像を行った.その結果,走査すること無しに,1回の送受信で円形領域内の対象物の撮像が可能なことを実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フレキシブルな開口を持った超音波探触子や空間選択性を有する超音波探触子を応用することで,これまで超音波計測が困難な対象にも適用を可能とするだけでなく,超音波撮像システムの高性能化をより簡便なシステムで実現できる可能性がある.本研究で,小径軟質チューブの流量計速を高精度に行うシステムの構築に向けて前進できた点や超音波計測システムの低コスト化をはかれる点では社会的意義があり,高分子圧電膜の特性をこれまでと違った方向から応用する研究は学術的にも意義があると考える.
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