研究課題/領域番号 |
19K04416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 熊本高等専門学校 (2021-2022) 鹿児島工業高等専門学校 (2019-2020) |
研究代表者 |
須田 隆夫 熊本高等専門学校, 拠点化プロジェクト系地域協働プロジェクトグループ, 嘱託教授 (10163031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 誘電泳動 / 疑似進行波 / クラウジウスーモソッティ因子 / 電気八重極電極 / 複素誘電率 / 電気8重極電極 / 進行波誘電泳動 / iPS細胞 / 赤血球 / 浮遊細胞 / 擬似進行波 / 白血球 / インピーダンス計測 / インピーダンス |
研究開始時の研究の概要 |
再生医療、高度医療診断において、微量の細胞試料でも薬剤などの処理なしで、ダメージを与えること無く細胞の識別や状態判定ができる手法が待ち望まれている。細胞1個ごとの電気的な特性であるインピーダンスの周波数特性(スペクトロスコピー)が得られれば有力な手法となるが、交流の電流-電圧を計測する従来の手法では困難である。細胞が浮遊する溶液に交流電圧を印可する同様の状態で、細胞に誘電泳動力と言う力が働く。この力が細胞の導電率・誘電率に依存することに着目し、動画解析から細胞に働く誘電泳動力を算出することにより、細胞1個のインピーダンスを計測する全く新たな細胞識別・状態判別手法の開発を目指すものである。
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研究成果の概要 |
溶液中に浮遊する細胞に交流電界を印加した際、細胞および周囲溶液の導電率、誘電率から算出されるクラウジウス・モソッティ因子K(ω)に関連した誘電泳動力が発生する。この泳動力から細胞の誘電率、導電率を計測するシステムの実現のため、様々な電界分布の発生を可能にする電気8重極システムの開発を行った。直径100μmの領域の周囲に8つの平面電極を配置したシステムにより、赤血球やiPS細胞等を任意の点から点へ移動できた。さらに細胞群から目標の細胞のみを測定空間に残す手法を確立できた。 またこの電極システムにより疑似進行波の発生が可能であることを確認し、疑似進行波電界における誘電泳動力のモデル構築を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、電極によるインピーダンス測定とは全く異なる、誘電泳動力の解析から細胞の等価な誘電率、導電率を求めようとするものであり、微量の細胞試料を対象とした細胞識別への応用が可能となる。根本的にはこれまで測定が不可能であった、浮遊細胞など媒質中にある粒子の誘電率、導電率を力学的な、しかも非接触である運動の解析により計測する手法の確立であり、様々な分野への応用が期待できる。
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