研究課題/領域番号 |
19K04424
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山家 清之 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90452474)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | プラズマ温度 / プラズマ圧力 / 熱エネルギー伝搬 / プラズマ発光 / デューティ比 / 連続スペクトラル放射解析 |
研究開始時の研究の概要 |
固体、液体、気体に続く物質の第四状態であるプラズマを対象物に当てることで、熱的作用や化学的作用など様々な有益な効果が発生することが知られている。プラズマの状態は実験条件や実験環境によって変化するが、既存のプラズマを計測する手法ではその実験環境やプラズマの状態によって利用が制限される。本研究では、新たに提案する解析手法を基に、プラズマの温度を計測する新手法を開発することを目指す。また、プラズマと対象物の間における熱的効果の発生メカニズムを明らかにするために、新たに開発したプラズマの温度計測の手法を基に、プラズマ温度の値がどのような物理機構によって決まるのか解明することを目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では新たに提案する解析手法を用いて、実験によりプラズマの電子及びイオン温度をそれぞれ導出できることを試みた。プラズマを構成する電子とイオンの質量は大きく異なるため、電子とイオン温度は大きく異なる。プラズマが電子とイオンの二つの温度を有することを利用して解析的に電子とイオン温度を導出することを試みた。プラズマの発生周期に対して、観測される時間平均温度は線形比例する。その線形近似線の傾きは電子温度とイオン温度の差、切片はイオン温度を示す。実験結果より、プラズマの電子及びイオン温度を導出可能であることを示し、異なる解析から導出される電子温度と比較することにより、計測の妥当性を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今まで、大気圧下で発生したプラズマにおけるイオン温度の計測手法は確立されていなかった。本研究により新たな解析手法が開発されたことにより、真空容器などの低圧下に限定されず電子及びイオン温度を計測することが可能となった。この解析手法では電子とイオンの衝突による物理現象に基づいているため、新たに粒子間の衝突現象を考察するための計測手法が開発されたことになる。この新たな電子及びイオン温度の導出手法により、プラズマの基礎及び応用研究への寄与が期待される。また、解析手法は数学的に解析されることから、プラズマだけにとどまらず他の物質における物理依存性に対しても応用が可能である。
|