研究課題/領域番号 |
19K04438
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
平田 光男 宇都宮大学, 工学部, 教授 (50282447)
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研究分担者 |
鈴木 雅康 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (10456692)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | PWM型入力系 / 完全追従制御 / 離散化零点 / 不安定零点 / 量子化誤差 / 動的量子化器 / 二重積分系 / ガルバノスキャナ / PWM型入力 / 同期モータ / ベクトル制御 / フィードフォワード制御 |
研究開始時の研究の概要 |
モーションコントロールの制御対象として取り扱うことの多い二重積分系は,零次ホールド離散化すると不安定零点を生ずる。しかし,申請者らの最近の研究により, PWM(Pulse width modulation)入力系の場合,PWMパルスの生成方法を工夫すると,その不安定零点を安定化できることがわかった。このことは,PWM型入力系の場合,安定な逆モデルから構成したフィードフォワード制御器によって完全追従制御が実現できることを意味する。そこで,本研究では,PWM入力系において完全追従制御を達成するための具体的な設計法を確立し,実機実験によりその有効性を検証する。
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研究成果の概要 |
モータ制御などで用いられるPWM型入力系において,パルス幅に加えてその位置も可変にすると離散化の際に生じる不安定零点が安定化できる。これは,安定な逆モデルによるフィードフォワード(FF)制御器によって完全追従制御が実現できることを意味する。しかし,その具体的な設計法はこれまで十分議論されてこなかった。そこで本研究では完全追従制御を達成するための具体的な設計法を提案し,レーザ加工機で用いられるガルバノスキャナの高速・高精度な角度制御に適用し実験で制御性能を評価した。その結果,不安定零点を有する場合のFF制御器設計法としてよく知られる零位相差追従制御と比べて目標値追従性能が向上することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
制御対象の逆モデルが構成できれば,制御対象の特性を完全に打ち消すことができるので,目標値に誤差無く追従する完全追従制御系が構成できる。しかし,多くの場合離散化零点が不安定になるので,逆モデルが不安定となり,それが実現できない。そこで,本研究ではPWM型入力系において,PWMパルスの生成法を工夫することで,安定な逆モデルに基づくフィードフォワード制御器を設計する方法を明らかにした。さらに,その有効性をレーザ加工機で用いられるガルバノスキャナの角度制御問題に適用し,その有効性を実機実験で示した。PWM型入力は各種産業機器の制御系で多く用いられていることから,それらの制御性能向上に大きく貢献できる。
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