研究課題/領域番号 |
19K04439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
櫻間 一徳 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (10377020)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | マルチエージェントシステム / 分散制御 / 相対観測 / ネットワークシステム / 大規模システム / 制御系設計 / サイバーフィジカルシステム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,多様なタスクを扱う適切な表現形式を与え,それらを包括するマルチエージェントシステムの新しい制御理論を構築することである.そのため,多様なタスクを表現する形式として幾何的構造を有する集合を導入するという独自の視点を導入する.これよりマルチエージェントシステム特有の可制御・可観測性を解析することで,タスクの幾何的構造とネットワークの位相的構造を備えた新しい制御理論を世界に先駆けて体系化する.これは制御工学の新しい理論体系を構築し,その学術分野を切り開く創造的な研究である.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,マルチエージェントシステムの多様なタスクを包括する新しい制御理論を構築し,タスクごとの試行錯誤を不要とする,統一的な解析・ 設計理論の基礎を築くことである. エージェントが得られる情報が自身の位置・姿勢によって変わる相対測定値で,近隣のエージェントの情報のみである場合に所望の配置を実現するという問題を考えた.主結果として,このタスクが達成可能かどうかを判断するための厳密な条件を導いた.その条件は,所望の配置集合が相対測定値の集合のオービットである,ネットワークがクリークリジッドであるというものである.さらに,この条件の下で最適な分散制御器を設計する方法を提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存研究では,マルチエージェントシステムの制御は従来の制御理論の延長として捉えられ,タスクごとに個別に解析・設計がなされてきた.これに対して,本研究では,多様なタスクを包括化するという他の研究者にはない独自の点に着眼し,マルチエージェント特有の制御理論を構築することで,制御工学の新しい理論体系を構築した.これは,新しい学術的分野を切り開く,世界に先駆けた創造的な研究成果である.また,本成果は,多様なタスクに適用できる制御技術であるため,様々なサイバーフィジカルシステムの運用に応用できる.これより,本研究の成果は産業界に対しても貢献し,その社会的意義は大きい.
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