研究課題/領域番号 |
19K04440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 摂南大学 (2020-2023) 大阪大学 (2019) |
研究代表者 |
金澤 尚史 摂南大学, 理工学部, 准教授 (90452416)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | システム工学 / 制御工学 / マルチエージェントシステム / 集団ゲーム / 非協力ゲーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,互いに非協力的で利己的に振る舞うエージェントからなるシステムにおいて,全体の目的をエージェント集団との相互作用を通じて実現する「制御エージェント」の設計法の確立を目的とする.補助金配分を通して利己的エージェント集団と相互作用する制御エージェントをモデル化し,目標状態の安定化条件について調べる.次に,目標状態の代わりにシステム管理者の目的関数が与えられるとし,それを最適化するための制御エージェントの利得関数と行動の更新規則の設計を行う.さらに,これらの結果を工学的問題に応用する.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,相互作用が非協力ゲームとしてモデル化されたエージェント集団からなるシステムにおいて,全体の目的を相互作用を通じて実現する「制御エージェント」の設計法を確立することである.まず,多数のエージェントが複数のタスクを協力して実行する際に,自律的・利己的に実行するタスクを決定することで最適なタスク割当を実現する手法を提案し,動的領域被覆と目標追跡を両立するセンシングネットワークの設計に応用した.さらに,各エージェントが価値観の違いを認識できない状況において,目標状態を実現するための補助金配分法を提案し,経路と出発時間を同時に選択する利己的ルーティングの制御に応用した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
情報技術やAIの発展に伴って単独で知的な振る舞いが可能な自律エージェントの活躍の場が広がっている一方で,複数のエージェントの協調的な振る舞いの設計の重要度はますます高まっている.本研究は,自律分散的に大規模な問題を解決する人工的なエージェントの設計法の提案という意味で,この問題に取り組むものである.また,システムが大型化・複雑化する中で,管理者がその行動を直接制御できないエージェントが利己的に振る舞ったとしても,全体として望ましい状態を実現するための(税や補助金を用いた)間接的な制御理論は,工学的な問題のみならず社会的な問題へも応用可能性を持つ発展性の高いものである.
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