研究課題/領域番号 |
19K04441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
阿部 重夫 神戸大学, 工学研究科, 名誉教授 (50294195)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | パターン認識 / サポートベクトルマシン / 最小マージンの最大化 / 最大マージンの最小化 / 線形計画法 / 学習 / マージン分布 |
研究開始時の研究の概要 |
マージン分布の制御による汎化能力の最大化を目指した、以下の新しい、複雑度最小サポートベクトルマシン(MSVM)を開発する。 ① 従来のSVMに対して複雑度を最小化する制約式と複雑度を制御する目的関数の項を持つMSVMを開発する。 ② SMO法 とニュートン法とを融合した、MSVMの学習を高速化する方式を開発する。 ③ MSVMの汎化能力がSVMよりも向上することを理論面から保証する検討を進める。 ④ 開発MSVMと従来のSVM、汎化能力が高いといわれるTwin SVM (TSVM)などと、種々のデータで比較して、汎化能力、計算時間の面で開発MSVMの優位性を検証する。
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研究成果の概要 |
従来のサポートベクトルマシン(SVM)の汎化能力を向上する方式としてSVMと複雑度最小マシン(MCM)とを融合する複雑度最小SVM(MSVM)を開発した。 1) 標準のSVM(L1 SVM)、線形計画SVM(LP SVM)とMCMを組み合わせた5種類のMSVMを開発した。これらのマシンはSVMの最小マージンを最大化するのに加えて最大マージンを最小化するものである。L1 SVMベースのマシンに対しては新たに、最小マージン最大化と最大マージン最小化を交互に行う学習法を開発した。 2) ベンチマークデータによる評価の結果、ML1v SVMが平均的にL1 SVMより汎化能力が向上することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パターン認識アルゴリズムは多くの分野で活用されており、未知のデータに対する高い識別能力、すなわち汎化能力が求められている。このため「多くの分野でSVMより格段に汎化能力の高い識別器が存在しうるか」という学術的な問いに肯定的な答えを求めるべく研究を行った。今回開発したMSVMはその解となりうるものとして学術的意義も高く、また産業界への応用の上でも貢献しうるものである。
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