研究課題/領域番号 |
19K04455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村田 純一 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (60190914)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 人のモデル / 人の判断 / 社会サービス / 個人化 / 逆強化学習 / 多目的最適化 / 対話型進化計算 / 人の判断基準 / 逆最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
IoT(モノのインターネット)の発達や持続可能な福祉・幸福への関心を受け,社会の機能・サービスは,人が納得する車の自動運転や無理がない節電誘導など,個人への適応や個人の満足の追求などの個人化を一層指向すると想定される.その実現には人の満足度ないし判断基準の把握が不可欠である.人が行動を決定する際には自分が持つ判断基準を参考にする.しかしこれを外部から知ることはできない.そこで,本研究では,外部から知ることができる人の行動結果のデータから逆最適化を利用して判断基準を推定する方法を開発する.
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研究成果の概要 |
人は自らの判断基準に基づいて行動を決定したり複数選択肢の中から良いものを選択したりする.この判断基準は熟練者のマネをする装置など幅広い応用に活用できる.しかし,判断基準を観測することはできない.観測可能なのは実際の行動や選択された選択肢である.本研究では,この観測可能なデータから判断基準を推定する方法を開発した.この時の最大の問題点はデータから判断基準を一意に決定できないことである.これを解決するために,データの量に応じて判断基準の適切な表現方法を自動的に定める方法,人の行動の揺れ,すなわち毎回最適な行動をとるとは限らないことを活用する方法などを構築し,例題を用いてその有効性を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人が持つ判断基準を推定することができると,その人が好む意匠の発見支援,熟練者と同等の機能を持つ装置,人に不快感を感じさせない行動誘導,運転者個人の嗜好にあった車の自動運転などに活用することができ,大きな社会的意義を持つ.本研究で取り扱っている観測可能なデータから判断基準を推定する過程は,逆最適化問題として捉えることができる.逆最適化問題は唯一解が存在しない不良設定問題であるが,本研究では,表現方法の複雑さとデータの量のバランスをとる方法や,最適解以外の解も活用して利用する情報を増やす方法により,この問題点の解決を図っている.ここに大きな学術的意義がある.
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