研究課題/領域番号 |
19K04461
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
熊木 武志 立命館大学, 理工学部, 教授 (60452596)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | モバイル機器 / 並列処理 / 連想メモリ / マルチメディアデータ / スマートフォン / LSI / マルチメディアアプリケーション / SIMD / 乗算 / 暗号処理 / 機械学習 / 組込み機器 / モバイルプロセッサ / マルチメディア処理 |
研究開始時の研究の概要 |
最新のスマートフォンは,様々なアプリをリアルタイムに処理する必要があるが,搭載プロセッサの処理性能は不足している.一方,機械学習の発展で,モバイル機器向け演算コアの開発が急務である.そのため本研究では,超並列演算コアのデータメモリと連想メモリを置換融合したコアを開発する.連想メモリとは,人間の連想に似た検索を行う回路である.本研究は,ARM社のプロセッサが32並列程度であるのに対して,連想メモリの検索回路から読み出したデータを,小規模演算器に入力することで,1,000を超える並列算術論理演算を実現する.更に,連想動作を加えて,高速な画像・暗号処理や深層学習をモバイル機器上で行う.
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研究成果の概要 |
モバイル機器に搭載する超並列処理プロセッサを開発した.構成,LSIに実装するための回路データから,プログラミングのための命令コマンドを作成した.本プロセッサは,連想メモリと呼ばれる検索処理に特化した回路をベースにしたものであり,これに小規模な演算器を数千個配置できる.本プロセッサは連想メモリの検索機能を活かしたテーブル変換処理と,演算器による論理・数値演算の両立が可能である.これを活用して,乗算,浮動小数点演算,ブロック暗号処理 (AES,Present),機械学習 (自己組織化マップ),及び画像処理 (モルフォロジカル変換)を実装し,Armコア等と比較して性能面での優位性を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,スマートフォンに代表されるモバイル機器の重要性が高まっている.例えば,店頭での支払いだけでなく,コロナ禍における陰性証明等が挙げられ,もはや必需品と言える.しかしながら,5Gの普及による通信の速度向上はよく耳にするが,内部に組み込まれている回路の性能向上が必要であることはあまり報道されていない.これは,様々なアルゴリズムの処理速度を向上させるのに直接かかわるものであり,かつ最も重要なハードウェアである.以上の事から,我々はモバイル機器上で様々なアプリを超並列に処理可能な連想メモリベースのプロセッサを開発し,様々な処理を行い,既存のプロセッサと比較することでその効果を確認できた.
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