研究課題/領域番号 |
19K04468
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤平 哲也 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (00463878)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | 酸化物メモリスタ / 透過型電子顕微鏡その場観察 / 酸化チタン / 第一原理計算 / 抵抗変化現象 / 人工シナプス / 酸化物半導体 / 透過型電子顕微鏡 / 電子顕微鏡その場観察 / ルチル型TiO2 / 点欠陥 / 酸化物 / TEMその場観察 |
研究開始時の研究の概要 |
時間に依存した新奇なメモリスタ特性(電圧印加により誘起される不揮発的な電気抵抗変化)を示す金属酸化物(SrTiO3,TiO2)ベースの抵抗変化材料に関して、電気特性評価、高分解能その場透過型電子顕微鏡観察、第一原理理論計算を連携した解析を行う。実験および理論的解析により得られた緩和型メモリスタ特性の微視的メカニズム(原子欠陥の移動・集散に伴う局所状態変化)の知見から、多様で動的なシナプス様特性を示すメモリスタの制御と設計につながる指針を獲得する。
|
研究成果の概要 |
時間依存型の抵抗変化特性を示す酸化物系メモリスタについて,透過電子顕微鏡その場観察と理論計算を連携した解析を行った.バイアス電圧印加のもとでの電気特性評価と同期した高分解能電子顕微鏡観察により,抵抗変化の起源となる微細構造の変化をナノメートルスケールで動的に観測することに成功した.微細構造変化をもたらす酸素欠陥(空孔)の挙動にもとづき抵抗変化メカニズムを議論するとともに,多端子型メモリスタ素子を用いた時間依存型シナプス特性や連合学習の実装を行った.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の電子顕微鏡観察にもとづく解析の結果から,抵抗変化(メモリスタ)素子の特性発現の鍵となる動的な微細構造変化の詳細が明らかになった.これらの知見は,未だ不明な点が多いメモリスタ素子の動作機構の理解を深めるとともに,メモリスタの挙動をより微細な時空間スケールで制御するための指針になると考えられる.これにより,抵抗変化現象にもとづく高効率・高機能な新規不揮発メモリおよび人工シナプス素子の開発に役立つと期待される.
|