研究課題/領域番号 |
19K04472
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
柳井 武志 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (30404239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 軟磁性 / 硬磁性 / 厚膜 / 電解めっき / 深共晶溶媒 / めっき / 磁性材料 / ハロゲンイオン / 磁石 / 無電解めっき / アルカリ金属イオン / 高周波 / 磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究対象である小型モータやセンサ応用が期待される磁性めっき膜の成膜プロセスでは,電源容量の低減のために塩化物イオンを加えることがあるものの,塩化物イオンと磁気特性の関係に着目した検討はこれまでなされてこなかった。研究代表者らは最近Fe-Ni軟磁性めっき膜やFe-Pt硬磁性めっき膜の創製時にめっき浴内の塩化物イオン濃度を変化させると磁気特性や成膜速度などが大きく変化することを見出し,その成果の一部を論文発表した。本研究は,めっき浴内のハロゲンイオンが磁気特性や成膜速度に与える影響ならびに原理を明らかにし,ハロゲンイオンを活用した新しい磁気特性改善手法を提案することである。
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研究成果の概要 |
本研究課題では,めっき浴中のハロゲンイオンを活用し,磁性めっき膜の磁気特性の改善を目的とした。Fe-NiやFe-Co系の軟磁性膜に関しては,成膜時のめっき浴内にハロゲンイオンが存在すると,若干ではあるが軟磁気特性が改善する傾向が得られた。Fe-Pt系の硬磁性膜においては,ハロゲンイオンの存在により保磁力が大きく減少することを見出した。その際,アルカリ金属イオンを共存させておくと,ハロゲンイオンによる保磁力減少効果を抑制できることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟磁性膜においてはその高性能化により,より高い周波数での駆動が期待できる。これにより,磁気デバイスの小型・省エネ化が期待でき,電気自動車をはじめとする様々なモノの電化への貢献が期待できる。硬磁性膜においては,ハロゲンイオンが磁気特性の劣化要因になることを見出したことから,ハロゲンイオンフリーのめっき浴開発が進むと予想され,特性の優れた硬磁性材料開発をサポートする知見が得られたことなどが,本研究成果の意義である。
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