研究課題/領域番号 |
19K04481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
伊豫 彰 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (50356523)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 新規超伝導物質探索 / 新規物質発見 / コンビナトリアルケミストリー / マテリアルズ・インフォマティクス / アンチペロブスカイト / ラーベス相 / 新物質探索 / 新規超伝導体 / 固溶体 / 電子相図 / 新超伝導体 / アンチペロブスカイト構造 / 超伝導 / 新超伝導物質探索 / 高圧合成 |
研究開始時の研究の概要 |
コンビナトリアルケミストリー(CC)を用いて、次の(1)~(3)の作業を繰り返し実施し、新超伝導物質探索を行う。(1)任意に選んだ約4~6種類の元素を含む試料について、短時間熱処理などにより試料内部に多種の化合物を同時に生成させる。(2)高感度なSQUID磁束計を用いてバルク試料中の新超伝導成分の有無を判断する。(3)超伝導成分を僅か(0.01%程度でも)に含む試料から、新超伝導物質を同定する。このプロセスにより効率良い新超伝導物質発見が可能なことを実証し、CCによる新超伝導物質発見プロセスとして確立する。
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研究成果の概要 |
革新的な物質をより効率的に発見・開発する方法の確立は、日本の物質研究力の向上のために重要である。本研究は、創薬で成功しているコンビナトリアルケミストリーの概念を新規超伝導物質探索に適用し、その有効性を検証するとともに新物質探索プロセスとして確立することを目指した。 提案した物質探索プロセスを繰り返し実行することにより、Mg2Rh3P、アンチペロブスカイト(Ca,Sr)Pd3PとLaPd3P, ラーベス相BaIr2などの新規超伝導物質を発見した。例年の全世界の新規超伝導物質の報告を考慮すると、本方法の費用・時間対効果は絶大である。今後は、本方法を他の機能性物質の開発に適用するための研究が望まれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少子化に伴う研究人材の減少により、世界における日本の物質開発力の低下が危惧される。実際に、近年の超伝導物質開発における日本の研究成果は減少している。一方、豊富な人材を背景に台頭した中国が、超伝導分野の研究を席巻しつつある。 このような状況下、本研究はコンビナトリアルケミストリーの概念を新規超伝導物質探索に応用することにより、革新的な物質をより効率的に発見・開発する方法の確立を目指した。その結果、成果に至るまでの費用・時間対効果を大幅に高められることを実証した。今後、この方法を他の機能性材料にも適用することで、少子化が進行中であっても日本の物質材料の研究力の維持・向上に寄与できると期待される
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