研究課題/領域番号 |
19K04485
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
亀川 厚則 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (90292242)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 高圧合成法 / 希土類化合物 / SmFe5 / 磁石 / 希土類水素化物 / 高圧合成 / サマリウム / 鉄 / 希土類元素 / 新規化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
非ネオジム系の高性能希土類磁石として知られるサマコバ磁石の磁石機能を担うのはSmCo5磁性化合物であるが、SmFe5は平衡状態図上に存在しない。SmFe5は安価な高性能磁石としての大きな可能性を有しており、その開発意義は大きい。 本研究では外的および内的圧力を用いてSmFe5化合物の合成法の確立を目指す。RE-TM化合物(RE: 希土類、TM:遷移金属)の形成は、REとTMの原子半径比の最適条件を得ることが重要であり、このSmFe5相合成の最適条件を見出し、単相化を目指し、諸性質にについても調査する。
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研究成果の概要 |
本研究は、高圧合成法により、外的および内的圧力を用いてSmFe5化合物の合成法の確立を目指した。 6GPaの高圧合成法により発見したSmFe5相については、Sm:Feが1:3.5~1:5.2の組成範囲を有する相であることが分かった。一方で単相化いた試料が未だ得られておらず、結晶構造の解析までには至らなかった。一方で、希土類より原子半径の小さなLiによる化学的圧縮の効果や高圧状態から常圧までの除圧速度(減圧速度)による効果によって、GPaオーダーで得られる高圧水素化物相を常圧下で安定化させることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希土類遷移金属系の新規磁性化合物の探索研究は、新しい磁石材料への応用が期待されている。現用で最狂磁石であるネオジム磁石の原理化合物であるNd2Fe14Bが学研されて40年近く経つが、それを凌駕する磁石は未だ発見されておらず、今回発見したSmFe5相は、結晶構造や磁気的性質の同定や解析には至らなかったが、今後の磁石材料や磁性化合物探索を開拓する期待は大きく、その学術的かつ社会的意義は大きい。 また、高圧合成法により合成された希土類化合物の常圧における安定化についても切り拓いており、この合成方法が有力な探索手法として証明されたことは、学術的にも意義がある。
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