研究課題/領域番号 |
19K04488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
山根 啓輔 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80610815)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 太陽電池 / 結晶成長 / 第一原理計算 / 希薄窒化物結晶 / 化合物太陽電池 / 点欠陥 / GaAsPN / 分子線エピタキシー / ヘテロ成長 / ウエハ接合 / 希薄窒化物半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
固定価格買取制度の導入に伴い、ソーラーパネルの普及が飛躍的に進んだ一方で、廃棄問題が深刻化する。これに伴い、廃棄プロセスまで含めた発電コストの見直しや制度改定といった行政側の動きがみられる。将来的に太陽電池を真に持続可能なエネルギー源とするためには、現在主流の結晶Siの変換効率(20%)を大きく上回り、かつ環境調和性のある超高効率太陽電池の開発が急務である。本研究では、“III-V / Siヘテロ成長技術”を用いて、従来利用されている化合物基板上では達成不可能な低環境負荷かつ大面積(最大直径300 mm)の太陽電池の作製手法を開発することを全体構想とする。
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研究成果の概要 |
様々な場所に設置可能な高効率フレキシブル太陽電池を実現できる新たな材料として希薄窒化物結晶を提案し、結晶の形成メカニズム、デバイス実証および実用化に向けた課題抽出を行った。結果として、必要とされる吸収エネルギー帯(1.7eV)をもつGaAsPN混晶の成長条件を確立し、太陽電池テスト素子を作製することができた。課題として明らかになった窒素起因点欠陥の解決に向けて、第一原理計算から、欠陥の消滅過程にかかわる重要な知見を得ることができた。また、要素技術となる結晶のフレキシブル化に関する特許を取得し、得られた結果を学術論文としてまとめることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽電池応用に必要とされる吸収エネルギー帯をもつ希薄窒化物結晶の成長条件の確立と併せて、実用化に向けて、フレキシブル化(転写技術)に関する特許を取得できた。また、作製した太陽電池の効率は3%と未だ低いものの、実施例のない新規材料でデバイス動作を確認し、典型値を得たことには大きな意味があると考えられる。今後、転写技術を生かした、既存のフレキシブル太陽電池との組み合わせによる高効率化、格子定数とバンドギャップの自由度を活かした、大面積Si基板を活用できる様々な電子デバイスへの応用も期待される。
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