研究課題/領域番号 |
19K04493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小林 牧子 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (90629651)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 分極 / ゾルゲル複合体 / 圧電材料 / 超音波センサ / コロナ放電 / d33 / 温度 / 湿度 / 脱分極 / 多孔性圧電材料 |
研究開始時の研究の概要 |
スマート工場内におけるリアルタイムモニタリング応用を最終目標とした、ゾルゲル複合体法により作製された多孔性圧電材料の分極条件最適化に関する研究を行います。ゾルゲル複合体法により作製されたセンサは、薄膜形状でロバストであり、かつ曲面に適合可能なことから、工業界での実用化が期待されており、作製を自動化したことにより、膜質の均質化は達成されましたが、特性にばらつきがあることが課題でした。そこで分極時の出力電圧、分極雰囲気、帯電電位と圧電定数d33の相関性を調査することにより、デバイス実用化に向けて必要不可欠である、品質保証を可能とすることを目標としています。
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研究成果の概要 |
スマート工場内におけるリアルタイムモニタリング応用を最終目標とした、ゾルゲル複合体法の分極条件最適化に関する研究を行いました。ゾルゲル複合体法により作製されたセンサは、工業界での実用化が期待されておりましたが、特性にばらつきがあることが課題であり、圧電性を獲得する分極時に問題があるのではと考えました。 まず効率的に分極できるゾルゲル相の開発を行いました。その結果、酸化チタンゾルゲル相によるゾルゲル複合体において分極温度が低下することが判明しました。次に分極雰囲気を窒素雰囲気下で行うことで、圧電特性および超音波特性が良好な値で安定し、d33中心値から10%以内という目標を達成しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゾルゲル相の材料は、従来使用されていた誘電率が高い材料だけではなく、抵抗率が高い材料も、粉体材料によっては適合可能であることが判明しました。これにより、分極が非常に困難であったニオブ酸リチウムも200℃という比較的低温で分極が可能となりました。また、高湿度の空気、窒素雰囲気、乾燥空気雰囲気の条件で分極を行うと、高湿度の場合は空孔に水が置換されるため、電界が印加されないこと、オゾンの発生が抑制できる窒素雰囲気が最適であることも判明しました。品質保証が可能な、どこにでも取り付けが可能な高温超音波/圧電センサはスマート工場におけるリアルタイムモニタリング応用が期待されます。
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