研究課題/領域番号 |
19K04503
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
伊藤 利充 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究主幹 (80356485)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 酸化ガリウム / フェルミオロジー / Ga2O3 |
研究開始時の研究の概要 |
de Haas van Alphen効果とShubnikov de Haas効果を様々な結晶方位について測定し、フェルミ面の形状を推測する。バンド計算との比較・確認を行う。ホール面の検出も試みる。様々な温度や磁場方向に対してデータを蓄積し、解析することにより、有効質量、キャリア数、散乱時間を見積もる。ドーピング量を変化させ、キャリア濃度依存性からフェルミ面の変化、バンド構造を推測する。異方的な移動度を推測し、デバイス特性についても考察する。
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研究成果の概要 |
重要な基礎物性であるバンド構造により、電子物性、更にはデバイス特性について考察する目的で、酸化ガリウムの高品質結晶を育成し、異方的な抵抗率やShubnikov de Haas(SdH)効果の測定を行った。b方向の抵抗率が低く、b軸方向に磁場を印加した場合にSdHの振動数が大きいことから、b方向にバンド分散が大きく、有効質量の小さいことが推測された。パワー半導体として用いる場合の発熱を最小限に抑えるためには、b方向に電流を流す構造のデバイスが望ましいことが理解できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
β-Ga2O3は第三世代パワー半導体として注目され、デバイス試作の成功例も数多く報告されてきた。これらの研究は経験則からのアプローチであり、必ずしも基礎物性からの理解は十分ではなかった。本研究は基礎物性からデバイス特性について検討を試みたものであり、経験則を越えた学術的理解の第一歩となるものと言える。実用化に向けて研究が加速されることが期待される。また、バンド構造の理解が進み、基礎的な固体物理の観点からも重要な成果が得られた。
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