研究課題/領域番号 |
19K04504
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
日景 隆 北海道大学, 情報科学研究院, 助教 (30312391)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 体内植込み型医療機器 / EMI / 電磁界シミュレーション / 干渉電圧 / 数値シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
体内植込み型医療機器(心臓ペースメーカ/ICD)の電磁干渉影響(EMI)評価に用いる測定装置について,最高水準の感度と試験汎用性の両有を,高精度数値解析による電磁界評価およびマイクロ波回路設計,電気/光変換およびデジタル信号処理回路を内蔵する小型の擬似ペースメーカ開発により実現する. 開発した装置を用いて,第5世代移動通信システム(5G),IoT,RFID等,および近年普及が進むワイヤレス電力伝送装置の電磁干渉影響特性の評価を実施し,植込み型医療機器の実機による試験結果との比較から本研究課題開発技術の有効性を実証する.
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研究成果の概要 |
携帯電話や無線電力伝送などの無線機器からの電波による植込み型心臓ペースメーカーや植込み型除細動器などの植込み型医療機器(AIMD)への電磁干渉(EMI)は、詳細な調査が必要な最も重要な問題の1つである。これは、RFばく露に関する国際安全基準で規定されている値より潜在的に低いEMFレベルでも、AIMDsにEMIが発生する可能性があるからである。 本研究では、電気-光変換技術を用いたAIMDのEMI評価用干渉電圧センサを開発した。さらに、この測定装置を用いて、新たに開発されたワイヤレス電力伝送を含む数種類のワイヤレスデバイスのRF周波数帯におけるペースメーカーの干渉電圧を測定することを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植込み型医療器の干渉特性に関しては実機による評価試験により行われているが,具体的な干渉信号の分析については学術報告がほとんどない.ペースメーカ/ICD実機を用いることなく詳細な干渉データの取得を可能とする測定技術開発を目的とした本研究により,擬似ペースメーカによる測定系が構築できた.汎用性および測定感度向上が実現されたことで,植込み型医療器電磁干渉についての要因分析に寄与する試験データを新たに評価・分析可能となった. これら成果と得られたデータについては,今後,電磁波工学・環境電磁工学・安全工学の横断的な分野における研究での活用が期待され,学術的および社会的な意義が大きいものと考える.
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