研究課題/領域番号 |
19K04506
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
大平 昌敬 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (60463709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | バンドパスフィルタ / ニューラルネットワーク / 自動設計 / マイクロ波フィルタ / マイクロ波 |
研究開始時の研究の概要 |
ニューラルネットワーク(NN:Neural Network)技術を用いて、ワイヤレス通信で必要不可欠なマイクロ波バンドパスフィルタ(BPF:Bandpass Filter)の自動設計技術を確立するため、BPF設計向けのNNを構築する。そのために本研究では、そのNNの効率的な学習方法やBPFの高精度評価技術を確立する。これによって、設計者が電磁界シミュレータを用いて特性調整を繰り返す従来の煩雑な設計から脱却し、設計仕様さえ入力すればBPFの構造設計の結果が出力される完全自動設計の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、マイクロ波バンドパスフィルタ(BPF)の設計の自動化を実現するため、ニューラルネットワークで構築した順モデルと逆モデルを併用した高速自動設計法を提案した。本設計法ではまず、逆モデルによって設計仕様からBPFの構造パラメータの初期値を高精度に推定し、順モデルを用いた高速特性計算によって構造パラメータの最適化を行うことで設計の自動化に成功した。さらに、その設計技術を計算機に獲得させるため深層Qネットワークによる強化学習のフレームワークを提案し、BPF設計技術の獲得が可能であることも示した。そして、共振器5段マイクロストリップBPFの自動設計を行い、提案法の有効性を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロ波回路設計では、シミュレーション技術が発展した今日においても経験とノウハウがものを言う。そのため、設計者に相当の経験や知識が要求され、場合によっては電磁界シミュレーションによる特性調整に膨大な計算時間を要していた。本研究ではマイクロ波BPFの設計において、そのような試行錯誤による設計から脱却するため、設計仕様から設計結果が瞬時に得られる新しい自動設計の一手法を提供した。さらに、BPFの構造パラメータとBPFの特性の関係を計算機が学習するフレームワークを構築し、BPFの設計技術を計算機が獲得できることを初めて示した。
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