研究課題/領域番号 |
19K04509
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
山口 裕資 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 助教 (10466675)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | テラヘルツ発振 / 超多周波数発振 / 高周波ジャイロトロン / 三段共振器 / 多段共振器 / 後進波発振 / 二段共振器 / 多周波数発振 / 複合共振器 |
研究開始時の研究の概要 |
テラヘルツ帯(0.1 ~ 10 THz)の電磁波は,物質・生命科学や気象・天文学,高速の無線通信等を含む多くの分野において応用が期待されているが,発振源の開発の遅れから未踏領域(テラヘルツ・ギャップ)とされてきた.我々は,テラヘルツ帯で高出力・連続発振可能な唯一の電子管であるジャイロトロンを高機能化することで,テラヘルツ・ギャップの開拓に取組む.これまで,ジャイロトロンは,単一周波数での発振を前提として開発されてきた.本研究では,共振器を多段化し,励起し得る共振器モードの数を増やす事で,先例の無い超多周波数での発振が可能なジャイロトロンの実現を目指す.
|
研究成果の概要 |
高周波ジャイロトロンの空胴共振器を多段化することで,従来の単一共振器では得ることのできない,超多周波数発振を実現した.はじめに共振器を二段化した結果,単一共振器に比して,発振可能な共振器モードの数が倍増することがわかった.続いて,二段共振器による発振実験の結果を受けて共振器を三段化し,発振領域の更なる拡大を試みた.最終的に,三段共振器実験の結果,110 - 220 GHz の周波数範囲において,約 30% の周波数包含率を得た.この周波数可変機能の向上により,テラヘルツ光源としてのジャイロトロンの汎用性が更に高まったと言える.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
テラヘルツ帯(0.1 ~ 10 THz)の電磁波の需要が高まる中,同周波数帯で高出力かつ連続発振可能な電子管(ジャイロトロン)に注目が集まりつつある.これまで,ジャイロトロンは単一の空胴共振器にて設計,運用されてきた.本研究では,ジャイロトロンに複数の共振器を組み込むことで,より多くの周波数での発振を可能とした. これまでは,周波数の異なる電磁波を得るために,複数のジャイロトロンを用いる必要があったが,本研究の成果により,単一のジャイロトロンで多くの周波数の電磁波を供給できるようになる.これは,同周波数帯の電磁波の応用研究の促進に,大きく寄与するものである.
|