研究課題/領域番号 |
19K04531
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
久保 俊晴 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10422338)
|
研究分担者 |
三好 実人 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30635199)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | グラフェン / FET / 金属凝集 / 電子ビーム露光 / グ ラ フ ェ ン 膜 / 金属凝集法 / 極微細金属パ タ ー ン / ア ニ ー リ ン グ / ラ マ ン 分光 / グラフェン膜 / 極微細金属パターン / アニーリング / ラマン分光 / EBSD / 極微細金属パターン付き基板 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、当研究室で見出されている、フォトリソグラフィ技術により形成した「金属パターン付き基板」を用いた金属触媒の自己凝集反応によるグラフェン成膜プロセスを、極微細加工技術により発展させ、層数、形状を制御したグラフェンを用いた電界効果トランジスタ(FET)を作製するものである。この新しい成膜プロセスの利点は、半導体や絶縁体基板上に直接、形状を制御したグラフェンを形成できることにある。本研究では、電子ビームリソグラフィ技術を用いて形成した「極微細金属パターン付き基板」を利用することで、多層グラフェンの層数および微細形状を制御する技術を確立し、高速低消費電力グラフェンFETを作製する。
|
研究成果の概要 |
グラフェンは2次元構造を有し、次世代電子デバイス用材料として期待されている材料であるが、絶縁基板上に均一に形成することが難しい。本研究では、触媒金属であるNiに対し電子ビームによる露光(EB)技術により極微細構造を形成することで、均一なグラフェンをNiパターンに沿って形成し、電界効果トランジスタ(FET)を作製する。本研究では、EB露光による5μm幅程度の微細パターン作製に成功した。作製したグラフェンFETのデバイス特性はNi金属パターンを用いて作製したFETとしては良好なものであり、今後の特性改善が期待できる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、グラフェンを形成する触媒金属であるNiに対してEB露光により微細パターンを形成する方法を用いて、微細パターンに沿って結晶性の良いグラフェンを作製できることが明らかとなった。本研究ではサブミクロンの形状のものは作製できなかったが、今後微細化を進めていくことで、サブミクロン形状の良質なグラフェン膜を作製でき、制御されたグラフェンの電子物性を明らかにすることが可能であり、学術的意義は大きい。また、制御されたグラフェン膜を用いて高性能・低消費電力電子デバイスを生産することが可能であり、持続可能な社会の実現に貢献することができる。
|