研究課題/領域番号 |
19K04537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
柴山 純 法政大学, 理工学部, 教授 (40318605)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | FDTD法 / テラヘルツ波 / 表面プラズモンポラリトン / 表面プラズモン共鳴 / SPRセンサ / 半陰解法 / THzデバイス / 偏光子 |
研究開始時の研究の概要 |
テラヘルツ(THz)帯での新規な表面プラズモン共鳴(SPR)センサの設計を,本研究で開発する効率の良い有限差分時間領域(FDTD)法を用いて行う.SPRセンサに付加した半導体薄膜の厚み方向にのみ陰的手法を導入した半陰的FDTD法を開発し,時間方向の計算刻み幅の制限を緩和する.結果として,従来の陽的FDTD法に比べ,計算時間を1/10程度に短縮する.開発した半陰的FDTD法を用いて実用的な3次元構造のセンサを検討する.TM波のみをセンサに送り込む導波路型THz偏光子も合わせて考案する.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は2つある。ひとつは、半導体InSbの薄膜を持つテラヘルツ(THz)帯での導波路型デバイス設計のための半陰的有限差分時間領域(FDTD)法を開発することである。もうひとつは、開発した半陰的FDTD法を用いてTHz表面プラズモン共鳴(SPR)センサ、および偏光子を解析・設計することである。 2、3次元の半陰的FDTD法を開発した。従来の陽的FDTD法と比較して、計算精度を維持しつつ計算時間をそれぞれおおよそ30、20%に低減できた。 偏光子の設計では、モードの干渉を利用せず、コアの両側面にInSb層を付加しプラズモンの励振によりTE波を減衰させて除去する新たなデバイスを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光波と電波の中間に存在するテラヘルツ(THz)波を用いた技術開発が進んでいる。本研究ではTHz波を利用した導波路デバイスの設計を効率よく行える半陰的FDTD法の開発と、開発したFDTD法を用いて種々のデバイスの設計を行った。計算時間を従来手法の20~30%にまで低減できたことから、極めて効率よいデバイス設計が可能になった。また、従来の干渉現象を用いた製造精度の要求される偏光子に対して、半導体層をコア両壁に設けた新たな偏光子を提案した。提案した偏光子では、特性が長さ方向に鈍感であり、高い製造精度がなくても良好な特性の得られる見込みが立った。
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