研究課題/領域番号 |
19K04543
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 香川高等専門学校 |
研究代表者 |
山本 雅史 香川高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (60733821)
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研究分担者 |
堀邊 英夫 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (00372243)
長岡 史郎 香川高等専門学校, 電子システム工学科, 教授 (30300635)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ラジカル / ポリマー / 酸素添加 / レジスト / PAC介在架橋 / 水素ラジカル / ポリマー分解 / 酸素微量添加 / 微量フォースセンサーシステム / ラマン分光法 / 深紫外線励起発光分光法 / 分子軌道計算 / 架橋・硬化 / 触媒毒 / 感光剤 / ノボラック樹脂 / 酸素ラジカル / 分解 / 除去速度 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリマー材料の廃棄物の問題が地球規模で深刻化している。本研究では、酸素添加時に生成される各種ラジカルの反応性やそれらの相互作用を明らかにし、水素ラジカルを用いたポリマー材料の分解・除去における酸素微量添加による分解速度向上の原因を解明し、さらなる分解速度の向上を目指す。将来的には、太陽光や熱、水(水素、酸素)等の自然の力を利用する循環型ポリマー分解システムの開発に向けた基盤技術の創出につなげ、ゴミを資源に変えていく持続可能な社会の実現に貢献したい。
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研究成果の概要 |
本研究では,H2やO2などのガスを加熱したフィラメントで分解することで生成される各種ラジカルの反応性やそれらの相互作用を明らかにし,水素ラジカルを用いたポリマー材料の分解・除去における酸素微量添加による効果やその原因の解明に取り組んだ。化学的に安定なフィラメントを用いると,十分な水素ラジカルの生成量を維持したまま反応性の高いOHラジカルを生成でき,CH3基が導入されたベンゼン環構造を有するポリマーにおいて除去速度を向上できた。これに対し,化学的安定性の低いフィラメントでは,酸素添加すると水素ラジカルの生成量が低下し,OH基を導入したベンゼン環構造を有するポリマーでは除去速度が著しく低下した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ベンゼン環構造を有するポリマーは,半導体製造プロセスやデバイス品質・信頼性の向上のために不可欠な材料であるが,その構造の化学的安定性のため廃棄処理が大きな課題である。本研究成果の学術的意義は,このようなポリマーの分解・除去において,H2とO2を原料として生成される各種ラジカルの役割や効果,ポリマーの化学構造とラジカルの反応性について明らかにした点である。また,本研究成果の社会的意義は,環境にやさしい方法でポリマーを分解・除去する点である。本研究手法は,半導体分野だけでなく,地球規模での環境問題の解決にも貢献できるようなポリマー分解・リサイクル技術の開発につながると考えている。
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