研究課題/領域番号 |
19K04579
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
比江島 慎二 岡山大学, 環境生命科学学域, 教授 (50284526)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 洋上風力発電 / 高空風力発電 / 再生可能エネルギー / 海洋エネルギー / ハイドロヴィーナス / 水流タービン / パラフォイルカイト / 海洋状況把握 / 潮流発電 / 帆走システム / カイト / Hydro-VENUS |
研究開始時の研究の概要 |
凧型の帆で風を捉えて帆走し,水流タービンで発電する帆走式洋上風力発電を提案する.水流タービンと帆にHydro-VENUS技術を導入し,帆走システム全体のエネルギー取得性能をシミュレーションして実現可能性を探る.発電電力は送電せずに浮体内に蓄電するため,遠洋の膨大な風力を利用した発電が可能になる.固定設置しないため漁業との競合もない.従来の洋上風力発電が,沿岸付近の微弱な風力しか得られず,漁業との競合で導入が進まないのに対してブレークスルーとなる.さらに,観測機器等を搭載して広範囲に配備すれば,洋上通信,防災観測,資源探査,海上監視等に利用でき,海洋空間の利用をこれまでになく活性化できる.
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研究成果の概要 |
風洞実験と数値流体解析によれば,通常の翼型断面の羽根に比べて,半楕円断面を持つHydro-VENUS羽根は,揚力と抗力が高い傾向が見られた.翼素運動量理論解析から,Hydro-VENUSタービンが正逆両方向に回転可能であること,静止状態からの起動性能が高いことが判明した.また,羽根先端へのウィングレットの導入によりタービン性能の改善に成功した.Hydro-VENUSタービンを搭載した浮体とカイトが連成するカイトシミュレータを構築し,実規模の帆走式洋上風力発電の発電性能について検証したところ,断面アスペクト比6の半楕円断面のカイトの発電性能が高いことが判明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
帆走式洋上風力発電は無人で自律航行する発電ドローン船であり,発電電力は送電せずに浮体内に蓄電するため,陸地から離れた遠洋まで航行し,膨大な遠洋風力を利用した発電が可能になる.固定設置しないため漁業との競合もない.従来の洋上風力発電が,沿岸付近の微弱な風力しか得られず,漁業との競合で導入が進まないのに対して大きなブレークスルーとなる.さらに,センサーや観測機器を搭載して公海上に多数配備すれば,発電だけでなく,洋上通信網や防災観測・資源探査・海上監視システム等の洋上インフラを構築できる.この広域的なインフラを通してあらゆる海洋ビッグデータを集積すれば,海洋空間の利用をこれまでになく活性化できる.
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