研究課題/領域番号 |
19K04596
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
奈良 禎太 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00466442)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 岩石 / セメント系材料 / き裂 / 空隙 / 鉱物析出 / 透水係数 / き裂修復 / 炭酸水 / 岩盤 / 透水試験 / モルタル / 破壊 / 透水性 / 固体材料 / 遮蔽性 / 強靭化 |
研究開始時の研究の概要 |
岩盤や構造物の長期安定性の確保には,鉱物析出による持続可能なき裂修復を固体材料で生じさせて,材料を強靭化させる技術を創出することが必要となる。そこで,岩盤や構造物の長期安定性を確保するシステムを構築することを最大の目的とし,ここでは,鉱物析出によるき裂修復を持続可能な形で生じさせて材料を強靭化させる技術を創出し,岩盤・構造物の長期安定性確保に生かすことを目的とする。
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研究成果の概要 |
岩盤や構造物を長期間安全に利用するには,引張応力を避けるのが良い。ただし,引張下でもき裂進展を抑制させるとともに,き裂を閉塞させることにより材料の強度が上昇・回復する現象を起こせれば,岩盤や構造物の長期安定性確保に大いに役立てられる。そこで,電解質が多く含まれる水中環境を利用して鉱物析出を促進し,材料の力学特性を保持・向上させる技術を創出することを目指すこととした。特に,岩質材料で透水試験を実施し,き裂の修復が生じるのか,透水特性が変化するのか否かについて調べた。その結果,岩盤や構造物を構成する岩石やセメント系材料において,き裂の閉塞を生じさせ,材料の遮蔽性能を高められることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
岩石やセメント系材料内部のき裂や空隙が修復されていることから,本研究において示した現象は,材料の強靭化にもつながるものと考えられる。特に,カルシウムイオンや炭酸イオンが豊富に存在する水中環境下でカルシウム化合物が析出しき裂閉塞が起こることを見出しているため,カルシウムイオンが豊富な水中環境は,岩盤や構造物の長期安定性の確保に大きく貢献でき,放射性廃棄物処分のような岩盤工学プロジェクトの安全性確保に好都合であると考えられる。
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