研究課題/領域番号 |
19K04597
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 大阪産業大学 (2021-2022) 京都大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
木元 小百合 大阪産業大学, 工学部, 教授 (70362457)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 地中熱 / 杭基礎 / 熱弾粘塑性 / 粘性土 / 数値解析 / 熱伝導 / 熱-流体-力学連成解析 / 連成解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、エネルギーパイルの杭基礎-地盤系の安定性について検証する。地中熱システムで用いられる杭基礎は、構造物支持と熱交換器としての二つの機能を有するため、繰返し加熱および冷却の負荷が作用した場合の支持力性能や地盤変形を把握しておく必要がある。具体的な着目点として以下が挙げられる。 1.杭の膨潤圧縮による軸力変化、2.熱伝導による地盤の温度圧密変形、3.杭-地盤の相互作用、4.不飽和層の熱力学的挙動 最終的に、エネルギーパイルの杭基礎-地盤系の熱力学挙動に与える影響要因(地盤条件、杭基礎長さ、固定条件、温度・荷重条件)について検証し、基本的な知見を整理する。
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研究成果の概要 |
本研究では、杭基礎を利用した地中熱利用ヒートポンプシステム(エネルギーパイル)利用時の、地盤と構造物(杭基礎)の熱膨張、流体の熱膨張と移動、土骨格変形の連成挙動を考慮した熱-流体-力学連成解析手法を開発した。杭体(鉄筋コンクリート)は熱-弾性体ソリッド要素、地盤は土骨格を熱-弾粘塑性体とし三相系材料としてモデル化した。また開発した解析手法を用いて、Lalouiら(2006)による実証試験の再現解析を参考にして、モデル作成と材料定数の決定を行い、沖積粘土層に杭基礎を設置した場合の地中熱利用時の基本的な力学挙動について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内で地中熱を利用したヒートポンプシステムの導入事例が増えつつあり、今後も利用促進が期待される。わが国の軟弱粘性土地盤で利用する場合、加熱-冷却に伴う杭基礎の熱膨潤と圧縮、粘性土の温度上昇による圧密沈下など、杭基礎-地盤の複雑な相互作用による支持力低下や地盤変形が懸念されるが,本研究で開発した手法によりわが国でエネルギーパイルを利用する場合の地盤変形挙動の予測が可能であり、エネルギーパイルの普及促進に寄与するものと考える。
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