研究課題/領域番号 |
19K04608
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
重松 宏明 石川工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90353268)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 石炭灰 / 現地発生土 / 強度 / 変形 / 遮水性 / 石炭灰混合土 / 透水性 |
研究開始時の研究の概要 |
大量発生が見込まれる石炭灰を有効利用して現地発生土の最適化を図り,これに固化材や止水材を加えて,より強固もしくは高遮水性といった高い機能性を有する新しい地盤材料(高機能地盤材料)の開発を目指す.本研究は,固化材もしくは止水材を混ぜ合わせた高機能地盤材料の力学特性や遮水効果を一連の室内実験(一軸圧縮・三軸圧縮・繰返し三軸・変水位透水・圧密・吸水膨張試験)で検証していく.
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研究実績の概要 |
本研究は,今後も大量発生が見込まれる石炭灰を利用して現地発生土の物理的な改質を図り,これに固化材(消石灰)を組み合わせてどの程度の安定処理効果が見込めるのかを把握することを目的とする.そのために先ず,土に異なる混合率で石炭灰を混ぜ合わせた土試料(石炭灰混合土)に対して各種物理試験を行った.次に,石炭灰混合土に消石灰を加えて所定の期間湿潤養生させた後,一軸圧縮試験を行った.これらの結果から,石炭灰混合が土の物理的性質(粒度,コンシステンシー,締固め特性)ならびに強度発現にどのような影響を及ぼすのかを検証した. 本研究で得られた知見をまとめると,(1)元々粗粒土に分類されている「分級された砂」と「細粒分混じり砂」に大部分を細粒分が占める石炭灰(FA)を混ぜ合わせることによって,FA混合土全体の細粒分の割合が高くなる.(2)「砂混じり粘土」についてコンシステンシーを調べた結果,FA自体が非塑性(NP)であることから,粘土の塑性指数IPはFA混合率の増加に伴って低下する.(3)「分級された砂」はFA混合率の増加に伴って著しい締固め効果が得られる.「細粒分混じり砂」も,「分級された砂」ほどではないが,FA混合によって一定の締固め効果が得られる.「砂混じり粘土」については,FA混合に伴う締固め効果はほとんどない.(4)FA混合は消石灰未混入の場合においても,一定の強度増加が期待できる.さらに消石灰を組み合わせることで著しい強度発現効果が得られる.しかしながら,養生7日と28日の間には,養生日数の経過に伴う明瞭な強度の差が見られない.供試体内部にはFAが形状を変えることなく数多く存在していることから,長期養生における強度発現効果は期待できないと思われる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度計画した室内実験は一部追加実験を残したものの、ほとんど完了した。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き,粘性土を含めた物性の異なる現地発生土を処理対象土とした石炭灰混合土に対しても,同様の力学試験を継続し,走査型電子顕微鏡(SEM)による可視化,強熱減量試験,pH試験やX線回折分析など,化学的な検証も併せて行っていく.
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