研究課題/領域番号 |
19K04614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
市川 温 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (30293963)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 土壌特性 / スケール構造 / マイクロスケール / メソスケール / 流量流積関係式 / 準二次元モデル / 雨水流動モデル / 土壌不均質性 / 雨水流動 / 水理特性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、土壌の不均質性を考慮して山地斜面の雨水流動を計算する詳細なモデルを開発する。また、その計算結果から、土壌に不均質に存在する様々な大きさの空隙に伴う微細なスケールでの水理特性(マイクロスケール水理特性)と、それらが集約された結果出現する、土壌中の水量と流量の関係といった、やや大きなスケールでの水理特性(メソスケール水理特性)の間の関係を分析する。
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研究成果の概要 |
本研究の成果は以下のようである。まず、山地土壌の小空隙部と大空隙部を考慮した雨水流動モデルを開発した。つぎに、このモデルに様々な条件を与えてシミュレーションを行い、その計算結果から得られる流量流積関係と表土層中の土壌水分プロファイルの関係について分析した。その結果、斜面垂直方向の土壌水分量の分布が斜面傾斜方向の雨水流動に強く影響することが明らかとなった。このことから、降雨流出のモデル化において、斜面垂直方向の雨水流動を陽に考慮することの重要性が示唆された。この知見をベースに、斜面表土層中の雨水流動を準二次元的に計算するモデルを作成し、二次元モデルの計算結果と比較したところ、両者はよく一致した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌の不均質性は山地域の雨水流動に大きく影響するが、土壌の不均質性の効果を織り込みつつ河川流域全体に適用可能な降雨流出モデルは開発されていない。本研究では、土壌の不均質性を考慮して山地斜面の雨水流動を計算する詳細なモデルを開発し、このモデルの計算結果に基づいて、山地斜面の水深と流出量の関係について分析した。その結果、土壌水分が表土層の深さ方向にどのように分布するかが斜面からの流出量に強く影響することが明らかとなった。この知見に基づいて、山地域からの流出量を効率よく計算するモデルを開発した。このモデルは山地域での雨水の動きをよく表現するものであり、洪水や土砂災害の予測に貢献できる可能性がある。
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